素朴な疑問ってありますよね。
以前のブログで「電車はなぜ曲がれるか」というのをあげました。
そんなの曲がって当たり前じゃんって思うあなた、原理はそんなに簡単なものじゃなかったんですね。
よろしければまた一度お読みください。
だいぶ昔の漫才で『春日三球・照代』さんという漫才コンビがいまして、その得意のネタの1つに「地下鉄」がありました。
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三球さんが飄々とした調子で
「地下鉄はどっから入ったんでしょうね?
それを考えると一晩中眠れなくなっちゃう。
もしかして先に埋めてあったのじゃないかしらね。
それで掘り進んでいくと見つからなくて、
あれ~~?確かこの辺に埋めたんだけどなぁ」
なんていうネタで笑いをとっていました。
このコンビは乗り物ネタも多かったですね。
例えば東京〜博多間の新幹線の所要時間を半分にすることが可能になる方法があると。
皆さんどうすると思います?
「東京~博多間の中間、そう神戸あたりかな?東京駅から神戸までつながっている長〜い新幹線を作ればいい」だそうです。
笑っちゃいます。😂😂
でも考えれば先頭が博多に着いてもお尻はまだ神戸ですよ!
まぁそのようなナンセンスギャグみたいなのがお得意でした。
私も最近どうなってるのかなあと疑問に思うことがありました(いや、ずっと思ってました)。
風力発電の風車が山上に立っていたりしますよね。
近くで見たら相当な大きさだと思います。
あれ一体どうやって運んだり建設したんだと思います?
アメリカの建設会社のホームページを見ますと風車の作り方がビデオになっています。
ものすごくかいつまんで説明すると、まず相当広い深い基礎をつくります。
その上に3分割した本体を第1段目から2段目・3段目と巨大なクレーンで積み上げます。
1段目は基礎と接続。
2段目と3段目の接続の際、中には天井を設置し、そこには人が入っていて、200個近いでっかいボルトとナットで固定していきます。
だから作業員はでっかい筒の中を上がって出ていくのでしょう。これはあくまで推測ですが。
この頃地上では羽の部分を接合しています。
次にタービン部分をクレーンで設置し、最後に羽根を接続します。
とにかく桁違いの大きさなので巨大クレーンが必要です。
ところが、ところが、
日本のある大手企業は巨大クレーンを使わずにこの風車を作る方法を開発しました。
アメリカみたいに広い土地と平坦な場所であればこの方法は一般的に可能です。
しかし日本では地上での作業場が取れなかったり、山に風車を作ったりとさらに困難な条件があります。
ではどういう方法を開発したか?
本体を立ち上げたら、それ自体を引き上げ用のクレーンにしてしまうのです。
これをウインドリフト工法と言うそうです。
ウインドリフト工法は、塔に沿ってエレベーターのように上下する昇降ステージを利用した組み立て技術のことです。
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ちなみにこの塔の最上部は地上80メートルだそうです。
羽根部分を昇降ステージ上で接合し、上昇させながら建て起こしていくという今までにない画期的なやり方です。
これで羽の組み立てが空中でできるため、地上にそのヤードがなくても大丈夫です。
また巨大クレーンは風に弱く、作業の安全性が確保できません。
ウインドリフト工法では、塔にしっかりと固定されているためある程度の風の中でも作業効率が上がります。
日本の企業の技術力も大したものですよね。
多分、風力発電の風車を見るたび思い出してしまうでしょうね。