特異な才能を持つ人がいます。
ご当地で有名な人は何といっても南方熊楠でしょうか。
南方 熊楠(みなかた くまぐす、1867年5月18日(慶応3年4月15日) - 1941年(昭和16年)12月29日)は、日本の博物学者、生物学者、民俗学者。
ウィキペディアより
博物学の世界的な巨星で、生物学者としては粘菌の研究で知られていますが、フランス語、イタリア語、ドイツ語、ラテン語、英語、スペイン語に長けていたようです。
漢文の読解力も高く、古今東西の文献を読み漁りしかも「記憶」した頭脳の持ち主です。
彼の並外れた頭脳の凄さがわかります。
しかし言動や性格が奇抜で人並み外れたもので結構な「変人」でもあったようです。
話は変わりますが私は大学時代「教育実習」を経験しました。
ある支援学校(当時は養護学校)ですごい子供たちに会いました。
その男の子はなんと列車の時刻表を丸暗記しているのです。
いつも時刻表を大事に小脇に抱えてうろうろしていました。
そして独り言のように電車の名前と出発時間、到着駅、到着時間などをぼそぼそとつぶやいておりました。
もう1人すごい子がいました。
「先生の誕生日はいつ」と聞くので生年月日を教えると即座に「その日は○曜日」と回答するのです。
それを教員に聞いて回って回答していくのです。
パソコンを使って調べるとこれがピタリと当たっています。
一体どうしてそんなことが可能なのか全く分かりません。
しかし一方で言える事は、その能力は能力としてだけ存在し、その能力を意図的に応用して使う事はできなかったという事実です。
このことについて研究した学者がいました。
ロシアの心理学者ルリアです。
彼の研究室に、1920年中頃のある日、驚異的な記憶力を持った新聞記者シィーが訪ねてきました。
ルリアは当時まだ20代でしたが、シィーはまもなく30才になるところでした。
ルリアは数の系列、語の系列などつぎつぎとテストしていきましたが、シィーは系列の数を増やしても何の困難もなく正確に記憶することができました。
ルリアはその後30年に渡って、シィーの記憶力の異常発達とそれが認識過程や人格形成にもたらした作用について、心理学の様々な手法を駆使して、観察・分析することになったのです。
シィーは、語や数の系列を見続けるか、あるいは、口述された語や数を視覚像に変換することで記憶していました。
視覚像とは知覚的ににはカメラアイと言って良いでしょう。
つづく・・・・