hayatouriの日記

はやとうり の独り言

雨ニモマケズ

 

宮沢賢治(1896年(明治29年)8月27日 - 1933年(昭和8年)9月21日)と聞けばすぐにこの詩が浮かんでくるかと思います。

 

この詩は宮沢賢治の死後発見されたものですが、何度読み返しても胸を打つものがあります。

 

「お前はどのように生きているのか」と問われているような気もします。

 

一度ゆっくりご鑑賞ください。

 

 

 

雨ニモマケズ


風ニモマケズ


雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ


丈夫ナカラダヲモチ


慾ハナク


決シテ瞋ラズ


イツモシヅカニワラッテヰル


一日ニ玄米四合ト


味噌ト少シノ野菜ヲタベ


アラユルコトヲ


ジブンヲカンジョウニ入レズニ


ヨクミキキシワカリ


ソシテワスレズ


野原ノ松ノ林ノ 陰ノ


小サナ萓ブキノ小屋ニヰテ


東ニ病気ノコドモアレバ


行ッテ看病シテヤリ


西ニツカレタ母アレバ


行ッテソノ稲ノ朿ヲ負ヒ


南ニ死ニサウナ人アレバ


行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ


北ニケンクヮヤソショウガアレバ


ツマラナイカラヤメロトイヒ


ヒドリノトキハナミダヲナガシ


サムサノナツハオロオロアルキ


ミンナニデクノボートヨバレ


ホメラレモセズ


クニモサレズ


サウイフモノニ


ワタシハナリタイ

 

※ヒドリ→日照り 瞋ラズ(いからず)

 

 

 

実はここにもう一つの「雨ニモマケズ」があります。

 

福祉新聞(第2,572号)の福祉士リレーずいそうに、介護版の「雨にも負けず」が掲載されています。

 

 

「雨にも負けず」

 


雨にも負けず


風邪にも腰痛にも負けず


夜勤の昼夜逆転にも負けず


雪にも夏の暑い日の送迎にも負けず


介護拒否にも負けず


難しい人間関係にも負けず


丈夫な心と体を持ち


もう少し給料が高かったり、休みがあったりしたらいいなと夢を見て


決して怒らず


いつも静かに笑っている


一日一食から五食、不規則に食事し


決して体にいいとは言えない生活を送り


毎日が同じ流れの中での利用者の変化を見逃さず


よく見、よく聴き、共有し、プランにつなげ、協力し、実行し


東に立ち上がるおばあさんがいれば、行って付き添い


西に退屈な顔のおじいさんがいれば、レクリエーションで笑顔にし


南に看取りのおばあさんがいれば、頑張りました、大丈夫と手を握り


北にナースコール頻回のおじいさんがいれば、アセスメントをとり


猛暑の時には


冷房をこまめに調節し


冬の乾燥には


加湿器に水を入れて歩き回り


災害があれば


駆け付け命をつなぎ


専門性がなく、誰でもできる仕事と呼ばれ、


試験のハードルは高く


離職率、体調不良率も高く


この状況に対する国の姿勢は微妙


・・・でも働いていく


そんな介護士に私はなりたい

 

 

 

皆さんはこれを読まれてどう思われましたか?

介護の厳しい現実の中で、それでもその仕事に誇りを持って前向きに働いていこうという姿に感動します。

 

今は亡き私の両親も多くの医療・福祉や介護職の皆さんのお世話になりました。

 

利用させていただく側からすれば、精神的にも肉体的にもずいぶんと支えていただきました。

もっともっと国の制度や働く条件が良くなって、日々の社会に対する貢献が報われるようになってほしいと心から願っています。