毎年4月ごろから私の治療院の周りは騒がしくなります。
ツバメたちが南から帰ってくるのです。
どうも治療院が気にいっているようで毎年「巣を作りたい」モードで家の周りを飛びまわります。
ところが来ていただく患者さんや皆さんの衣服や乗用車などにご迷惑をかけても悪いので毎年丁重にお断りしております。
そういえば子供たちが小さかった頃保育園で
♫ツバメになって〜飛んで飛んで遊ぼ♪
♫5月のお空を〜 飛んで飛んで遊ぼ〜♪
♪♪それスイスイスイ それスイスイスイ♪♪
こんな歌をこの時期よく歌ってましたね。
それほど身近な存在のツバメたちですが、よくよく考えるとあまり彼らのことを知らないのに気が付きました。
なのでこれをきっかけに少し彼らのことを勉強してみようと思いました。
よろしければご一緒にどうぞ!
さてツバメは産卵の時に3~7個の卵を産むようです。
全てふ化しても巣から落ちてしまったり、猫や蛇などの天敵に襲われて寿命を迎えるヒナもいます。
実際落ちたヒナを何度か見ていますが、どうやら助からないみたいですね。
それには訳があるようです。
ツバメは1日1個のペースで卵を産みます。
なので後の方にふ化したヒナは生育が不良になる傾向があるようです。
親から餌をもらう厳しい競争が待っています。
小さなヒナは餌をもらえず、巣立ちすることなく寿命を迎えることが多いのです。
無事に巣立ちを迎えたヒナは、飛び方の練習をします。
明らかに初々しいツバメが、巣の周りを飛行訓練している姿をよく見かけますね。
もし飛び方の上手くない若鳥がいたとしたら、カラスや猛禽類の獲物となってしまいます。
研究結果によると、半年後の渡りを迎える季節まで生き残れるヒナは、約13%と言われています。
ツバメは、産まれた場所から最初の旅を終えて、目的地に到着できたら大人の仲間入りができます。
そして、巣作り、産卵、子育てをして、1年でこのサイクルを2回します。
ツバメの平均寿命は1年半、一生で渡りができるのは2~3回です。
とても厳しい環境で生きていることが良くわかります。
ツバメの生理的寿命は15~16年と考えられています。
しかし、1年間で寿命をむかえる個体が60~70%と高いので、ツバメの平均的寿命は1年半程度だそうです。
若くして命を落とす個体がとても多いため、生理的寿命まで生き延びられない事が多いのです。
ツバメは、春になると日本にやって来る渡り鳥です。
春になると北にやって来るツバメですが、日本などの営巣地は南の越冬地に比べて高緯度にあります。
しかしこの地に渡ってくるのにはちゃんと訳があるのです。
つづく