最近こんなニュースが流れて話題になっていますね。
米国連邦準備制度理事会(FRB)は6月14、15日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、政策金利であるフェデラル・ファンド(FF)金利の現状の誘導目標0.75~1%から0.75ポイント引き上げ、1.5~1.75%にすることを決定した。
予想外に上昇した2022年5月の消費者物価指数(CPI)を受けて(2022年6月13日記事参照)、前回の会合で実質的に予告していた引き上げ幅(0.5ポイント)を上回り(2022年5月6日記事参照)、27年7カ月ぶりの引き上げ幅となった。
FOMCはFederal Open Market Committeeの略で、日本で言う日本銀行に当たるFRB(米連邦準備制度理事会)の委員が一堂に会し、米国の政策金利を決定する他、今後の金融政策方針についても検討が行われるところです。
金融政策方針、政策金利の決定が発表されると、直ちに株価や為替、世界中のマーケットが反応し、思わぬ変動を生むことがあります。
投資をしておられる方はこの辺のニュースをよく分析されていると思います。
これはアメリカの政策金利のニュースなのですが、日本銀行でも同様のことを行っています。
「政策金利が私たちの生活にどう関係するの??」と思われる方も多いでしょう。
なので今回はこの政策金利とは何かについて考えてみたいと思います。
一応知っていても損はないと思いますよ。
ここでまず政策金利の動向(利上げ、利下げ)によって、世の中にどんなことが起こるのか見てみましょう。
政策金利とは、その国の銀行がFRBや日銀などの中央銀行からお金を借りるときの基準になる金利です。
日銀→銀行
銀行は中央銀行からお金を企業に事業資金として貸し出したりして、お金を流通させるのです。
銀行 →企業等
さてこの関係を基本に考えてみましょう。
では政策金利を下げる(利下げ)と、どうなるのでしょうか?
金利が下がると…景気が良くなる!その理由
(1)金利負担が低くなるので、企業はお金を借りやすくなり、事業拡大しやすくなります。
→株価が上がる
(2)世の中にお金が行き渡るので、購買力が上がり、消費が増えます。
→物価(インフレ率)が上がる
(3)金利が下がり、その国の通貨の人気が低くなります。
→通貨安になる(輸出で有利になり、貿易黒字に)
(4)世の中の金利が下がる
→債券の利回りが下がり、債券の価格は高くなる
だから、利下げは金融緩和策と言われます。
この(4)の変動については少し解説が必要と思いますので、後述したいと思います。
それ以外は大体ご理解いただけると思います。
現在日銀はこの金融緩和政策をとっておりますが、狙い通りに経済が動いていかないところも市場の難しいところでもあります。
さて次回は今回のアメリカのように政策金利を上げた場合にどうなるのかを考えたいと思います。
つづく