hayatouriの日記

はやとうり の独り言

小麦の値上がりを考える その1

物価高がいよいよ深刻になってきています。


日常の食料品や買い物の中で痛感するようになってきました。


景気が良くなり給料が上がり、その中でやや物価が上昇すると言うのは普通に考えて当たり前です。


しかし今回は賃金も上がらず、年金も下がるし景気も悪い中で物価だけが上昇するという最も悪い循環になってきています。

 

時あたかも参議院選挙の真っ只中、各政党もこの物価高をどうするのか様々な政策を発表しています。

 

今回の選挙では消費税の減税も大きな争点になっています。

個人的にはこの物価高対策としてはこの消費税減税がすべての人に対して有効であり効果的な対策ではないかと考えています。


そして特に今注目されているのが輸入小麦の値段です。

 

日本で消費されている小麦粉の約9割は外国産の小麦から作られています。


輸入小麦は日本政府が買い付け、国内の製粉会社に売り渡すしくみがとられています。

少し詳しく見ていきたいと思います。


2022年4月期の輸入小麦の「政府売渡価格」は、2021年度10月期と比べて17.3%値上げしました。
 
もちろんウクライナに対するロシアの侵略戦争が大きく影響していますが値上げの理由については後述します。
 
 
2021年の主な小麦輸出国です。 

輸出国
輸出量
の順番で書いておきます。

ロシア
3726万7014t

アメリ
2613万1626t

カナダ
2611万509t

フランス
1979万2597t

ウクライナ
1805万5673t

オーストラリア
1040万418t

アルゼンチン
1019万6931t

 

さて前出の輸入小麦の政府売渡価格とは何でしょうか?


過去の一定期間の輸入価格の平均値に、いくらかのマージンを上乗せした価格のことです。


このマージン分は、政府管理経費や国内産小麦の生産振興対策に充てられています。


輸入小麦の売渡価格は以前、年間を通じて固定価格でした。


しかし2007年4月からは国際相場の変動の影響を緩和する必要がありました。


年2回、価格を改定することにし、直近6カ月間の平均買付価格をベースに計算されるようになりました。


日本政府が輸入している外国産小麦は、次の5銘柄です。


カナダ産ウェスタン・レッド・スプリング(1CW)……おもにパン用

アメリカ産ダーク・ノーザン・スプリング(DNS)……おもにパン・中華麺用

アメリカ産ハード・レッド・ウィンター(HRW)……おもにパン・中華麺用

オーストラリア産スタンダード・ホワイト(ASW)……おもに日本麺用

アメリカ産ウェスタン・ホワイト(WW) ……おもに菓子用
 

輸入小麦が大幅に値上げされた理由について、農林水産省は次の3つの理由を説明しています。


①2021年夏の高温・乾燥による米国、カナダ産小麦の不作の影響が大きく、9月以降も小麦の国際価格が高水準で推移した。
 
米国、カナダ、豪州の日本向け産地における品質低下などにより、日本が求める高品質小麦の調達価格帯が上昇した
 
ロシアの輸出規制、ウクライナ情勢等の供給懸念も、小麦の国際価格の上昇につながったことから、前期に比べ上昇した

 

ということなのです。

 

つづく