hayatouriの日記

はやとうり の独り言

「時は金なり」  その2

昨日の続きです。

 

 

怪談話で定番の・・・草木も眠る「丑三つ刻(うしみつどき)」は、ひっそりと静まり返っている不気味な深夜の時間帯を表す言葉です。


これは丑の刻をおよそ30分ごと4つに区切った3番目の時刻で、現在の時刻では午前2時~2時30分頃にあたります。


また独特の数え方もあります。

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子の刻は夜の「九つ」で、そこから丑は「八つ」、寅は「七つ」、卯は「六つ」、辰は「五つ」、巳は「四つ」と呼ばれました。


午の刻は昼の「九つ」で、そこから未は「八つ」、申は「七つ」、酉は「六つ」、戌は「五つ」、亥は「四つ」です。


落語で有名な『時うどん』『時蕎麦』。


関東関西でうどんとそばに変わりますが、多くの皆さんがご存知なお話でしょう。


十五文しか持ってないのに十六文の蕎麦を食べようと言う男2人のお話です。
 
夜中小腹が空いた兄貴分が屋台の二八そば屋を呼び止めます。
 
ちなみにどうして蕎麦屋が二八となるかです。
 
江戸の庶民文化の典型である「しゃれ」言葉なんですね。
 
当時の庶民が食べる屋台のそばの値段は16文であったそうです。
 
そのそばを「にはち十六」に掛けて「二八そば」と呼んだとされています。
 
さ、話の中身に戻りましょう!

 

上機嫌な男はとにかく何でも褒めて蕎麦屋にお世辞を並べ立てます。
 
その横でこの一部始終を弟分が見ています。
 
やがて勘定。
 
そば屋が十六文ですというと


男:「小銭だから間違えるといけねえ。手を出してくんな。勘定しながら渡すから」
 
店主:「では、こちらへいただきます」


とそば屋の店主は手を差し出す。


男:「一、二、三、四、五、六、七、八ところで蕎麦屋、いま何時(なんどき)だい?」


店主:「へえ、九つでございます」
 
男:「十、十一、十二、十三、十四、十五、十六 じゃあ確かに十六文」


と十六文払うとさっさと行ってしまうという筋書きです。


 次の日、ちょっと間の抜けた弟分が前日の兄貴と同じことを試してみたくてたまりません。
 
段取りも筋書きも全て覚えてやってはみたのですが・・
 
ここからは実際の落語でお楽しみ下さい!
 
この落語で出てくる「九つ」というのは前出の表ではちょうど日付が変わる頃の夜中0時ごろということになります。

 

さ、弟分の失敗はもう想像できますよね。

 

おやつの習慣は、江戸時代の風習に由来するといわれています。


昔は1日2食、朝食と夕食のみの生活でした。


日中の農作業の休憩時間に間食を取ることもありましたが、江戸時代になると未の刻(午後1時~3時)に空腹をしのぐための間食を取る風習が広まりました。


この時間帯が未で「八つ」の刻といわれていたことから、「御八つ(おやつ)」と呼ばれるようになり、これが「おやつ」の起源といわれています。


電気もなく、明るいうちに働き、暗くなったら休む暮らしです。


太陽の出ている時間が長い夏は活動時間が長く、短い冬は短くなりました。


自然のリズムに合った時間の流れだったのでしょう。


現代の暮らしは、電気があるのは当たり前、技術の進歩で便利な世の中になったといえます。


しかし何かと忙しく、心の豊かさを失って過ごすことが多いのかもしれません。


時間は有限。

 

今を大事にしていきたいですね。