日常的に私たちがよく使う「結婚する」というフレーズですが、法律の面から見ると「結婚=婚姻」となります。
ちょっとめんどくさい考え方ですが、今の日本で「結婚した」というと「婚姻届が受理されて夫婦になった」ととるのが一般的です。
結婚の届書には婚姻届と入籍届の2種類ありますが、婚姻の手続きに使用するのは婚姻届です。
上記で説明した入籍に関しては民法により、入籍届という届け出を提出することで、誰かが筆頭者となっている戸籍に入った順番に追記されていきます。
しかし結婚の場合は夫婦二人の戸籍を新たに編製するという手続きです。
入籍届は使用せず、婚姻届を使用することになります。
あくまでも婚姻の手続きは婚姻届で行うということです。
このことからも、結婚と入籍は全くの別物ということになります。
ですから私が弁護士から指摘されたように、法律を扱う業務に携わっている人々がこの点を間違える事は当然許されないことになるのです。
では、なぜ違う意味を持つ言葉が一般的に「結婚=入籍」と捉えられているのでしょうか。
それは、「入籍=結婚」という意味で使い続けるメディアが大きく関係していると思います。
例えばこのブログの冒頭で述べたように、芸能人が結婚したときに「入籍した」とメディアで報道をしているのをよく耳にします。
結婚した芸能人の方自身も、「この度、〇〇さんと入籍したことをご報告させていただきます」と、FAXやブログなどで伝えていることを見かけます。
本来違う意味であるはずの「入籍」がメディアで当たり前のように使われています。
それを見て私たちは2つが同じ意味だと間違って捉えてしまっているのではないでしょうか。
また、「結婚しました」より「入籍しました」の方がかしこまったような言い方になります。
会社の上司や先輩、お世話になった人などには「入籍しました」と伝える人が多くなり、「入籍しました」というフレーズが広まった事も影響しているのでしょう。
ここまで、「入籍」と「結婚」について本来の意味をご紹介しました。
次は一般的に使われている「入籍」と「結婚」の違いについて考えてみたいと思います。
つづく