昨日の続きです。
ここまでの段階で、給料を100万円にするためには、売り上げ約300万円を叩き出さなければならないということがわかりました。
では、どのようにその売り上げを作るのかを考えてみましょう。
そのための計算方法があります。
飲食店の計算方法は簡単です。
290万円=席数×満席率×客単価×営業日数
となります。
例えば、お寿司屋の大将が1人でアルバイトが1人と考えましょう。
開店時間は夕方6時から10時にしましょう。
飲食店は大体1坪あたりの席数が計算できます。
高級店に関しては、大体1坪あたり1席から0.8席で、比較的ゆったりとしています
居酒屋などでは1坪あたり2席と言われています。
割と混み合った感じだと考えていただきたいと思います。
まぁ、居酒屋さんですから、感覚的にもこっちのほうがいいですよね。
このお店はカウンターのみで対面形式の9席としましょう。
次のような条件設定で計算してみましょう。
290万円=席数9 ×満席率0.7 ×客単価× 24営業日とします。
※満席率は、大体0.7から0.8の計算になります。
当然ながら9席がいつも100%埋まるわけではありません。
さぁ、ここで問題になるのが「客単価」になります。
※ 客単価とは「顧客1人が1回の購買によって支払う平均額」のことをいいます。
飲食店をはじめどんなビジネスにおいても、売上は客数×客単価で決まります。
つまり、売上アップには「客数を増やす」か「客単価を上げる」ことが必要です。
このお店の場合を少し計算してみましょう。
9席× 0.7満席率× 24営業日数= 151
と計算できます。
ここからさらに
290万円÷ 151 = 19205となります。
これが事業主の100万円の給料を保障する客単価になります。
ざっくり2万円です!!
ここには大きなヒントがあります。
「エェッ! 客単価が2万円!そんことできんぞ!」
と諦めてしまう必要はありません。
まずこの店の場合、想定されるのは1日1回転だということです。
店で働く人が少ないので、お昼からの営業や夜にお客を何回か入れ替える営業はできません。
それをすると逆に自分たちに負担が増え、接客でも基本にミスが起きたり、料理やメニューに対する手抜きが起きたりしがちです。
そこは欲張らず、毎月必ず休みも入れて営業日数や営業時間をむやみやたらに伸ばさない。
そのことによって従業員も働きやすく固定化されます。
例えばアルバイトを募集するときは、店の近隣にチラシを入れます。
そうすることで近隣からアルバイトを雇うことができ、支給すべき交通費の削減にもつながります。
従業員の給料を少し高めにして設定しているのも、交通費を削減させてその分給料に反映させることができるからです。
従業員が長期にわたって働きやすい環境を作る事は、お店にとっても大事なのです。
この条件を守るためには客単価2万円がどうしても必要になります。
つづく