hayatouriの日記

はやとうり の独り言

自律神経について考える その3

 

昨日の続きです。

 

前回は「ガン温熱療法」について見てきました。

 

逆に、体温が1度下がると免疫力が30%下がるといわれています。

 

また細菌やウイルス感染により発熱し体温が上がるのは、免疫細胞を活性化し、末梢循環をよくして、これらの外敵を攻撃するために起こるともいわれています。

 

体温があがると免疫をつかさどるT細胞の活性化がみられる、というエビデンスもあります。

 

癌の発症自体は「遺伝子の傷」で起こりますが。

 

この遺伝子の傷によりできた、正常ではない細胞(=癌細胞)は、体の防御システムである免疫機能がしっかりしていれば、免疫細胞の追跡をうけ、排除されるようになっています。

 

冷えにより癌の発症が起こり得る、というのはまさにこのことを言っているのです。

 

かつて新聞で「9月は癌で死亡する人が多い」のでがん征圧月間になった、という記載がありました。

 

がん征圧月間が定められたのは1960年で、その当時画像診断はレントゲンぐらいしかなく、末期になってから発見されたのがほとんどだと思います。

 

では、どうして9月に癌でお亡くなりになる方が多いのでしょうか?

 

新聞の記事には、9月に癌死亡が多い理由を「季節の変わり目にあたるから」、という説明がありました。

 

ただし、9月は確かに、病院の外来患者さんの層も8月と変わってくるようです。

 

感冒になる方が増えるのです。

 

一部にはこの時期に流行するRSウイルス感染によるものがあるかもしれません。

 

また、気圧の変動が起こり、気管支喘息の方の発作がよく起こります。

 

自律神経の不調をきたしやすい時期でもあります。

 

夏の間に血液循環がよくなって、癌細胞が成長した末期癌の方が、9月に入り上気道感染にさらされたり、自律神経の不調をきたしたりすれば、体の不調をきたすことは充分に考えられます。

 

気温が下がり、体が冷えることもあるでしょう。

 

癌細胞をみはっている免疫細胞にとってはよくないコンディションになります。

 

9月に癌死亡が多いというのは、そのような背景があるのかもしれません。

 

つまり、体の冷え=血液循環が悪くなる、と癌の発症を後押ししてしまます。

 

一旦癌が成長すると癌は新生血管を多くだすので、癌周囲の血液循環そのものが癌の成長を促進してしまいます。

 

しかしこれまで調べたように、高体温の状況では、癌の血液循環は実は未熟な形によるために、蓄熱を起こし死亡します。

 

このような不思議な関係になっているのです。

 

まずは、体の冷えにならないようにすることが大切です。

 

入浴し体をゆっくり温めます。

 

また体が温まったらほどなくして床につきましょう。

 

夜の作業をして体を冷やさない方がよいです。

 

体の発汗をうながすショウガ、ニンニク、唐辛子などもいい食品であるといえます。

 

女性に多い足の冷えやむくみは運動不足も一つの原因です。

 

足の筋肉はポンプとして下肢末端の血流を上に送りだす働きをもちます。

 

足がむくみやすいという方は下肢の筋力を鍛えることも良いでしょう。

 

人間の体はこのように不思議で微妙なバランスで成り立っています。

 

しかしあまりに負荷がかかるとこのバランスが崩れて「病気」になります。

 

今はまだ病気ではない段階で体調を整えることを「未病治」と呼び、東洋医学が得意とするところでもあります。

 

鍼灸施術なども大変有効ですから、ぜひお試しください。