昨日の続きです。
出雲大社内をぐるぐる回っております。
そして、とうとうやってきました。
例の場所です。
出雲大社の巨大しめ縄!
人と比べると、その大きさがわかります!
こうやって見るとしめ縄をつり下げたときに、ちょうど下の面が揃うように丁寧に作られています。
観光客のほとんどが、この場所で自撮りや記念撮影をしています。
屋根が重なるような独特の作りです。
青空が映えて綺麗ですね。
当然のことながら、結婚式場がありますよね。
この辺まで来れば、出雲大社はほぼ回りきったことになりますので、Uターンして帰ることにします。
ゆっくりと戻って行きますと、何やら面白そうな笛と太鼓の音がしています。
どうやら何か舞台の上で催し物をやっているそうです。
なんでしょうか?
近づいてみましょう。
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、これは須佐之男命(スサノオノミコト)がヤマタノオロチを退治する物語を演じる神楽です!
テレビやマスコミにも何度も取り上げられて、私も知っていましたが、実際に見るのは初めてです!
偶然だったので、とてもラッキーです!
舞台中央でとぐろを巻いているのがヤマタノオロチです。その左にスサノオノミコトです。
一体どのように演者はこのヤマタノオロチの着ぐるみを着ているのでしょうか?
驚きの事実があるのですが、それには今回は触れません。
いよいよヤマタノオロチとの戦いが始まります!
ヤマタノオロチはスサノオノミコトを絞め殺そうとぐるぐる巻きにしてしまいます!!
スサノオノミコトがピンチに陥ります!
さてその結末やいかに!!
ヤマタノオロチ退治の大体のストーリーはこうです。
彼は出雲国の肥河(島根県斐伊川)の上流の鳥髪(現・奥出雲町鳥上)にやってきました。
箸が流れてきた川を上ると、美しい娘を間に老夫婦が泣いていました。
その夫婦は大山津見神の子の足名椎命 (アシナヅチ)と手名椎命 (テナヅチ)であり、娘は櫛名田比売(くしなだひめ)でした。
夫婦の娘は8人いたが、年に一度、高志から八俣遠呂智(ヤマタノオロチ)という8つの頭と8本の尾を持った巨大な怪物がやって来て娘を食べてしまうのです。
今年も八俣遠呂智の来る時期が近付いたため、最後に残った末娘の櫛名田比売も食べられてしまうと泣いていたのです。
須佐之男命は、櫛名田比売との結婚を条件に八俣遠呂智退治を請け負います。
まず、須佐之男命は神通力で櫛名田比売の形を変えて、歯の多い櫛にして自分の髪に挿しました。
そして、足名椎命と手名椎命に、7回絞った強い酒(八塩折之酒)を醸し、8つの門を作り、それぞれに酒を満たした酒桶を置くように言いました。
準備をして待っていると八俣遠呂智がやって来て、8つの頭をそれぞれの酒桶に突っ込んで酒を飲み出します。
八俣遠呂智が酔って寝てしまうと、須佐之男命は十拳剣で切り刻んでしまいます。
このとき、尾を切ると剣の刃が欠け、尾の中から大刀が出てきます。
そしてこの大刀を天照大御神に献上し、これが3種の神器の1つの「草那藝之大刀」(天叢雲剣)であると言われています。
八俣遠呂智を退治した須佐之男命は、櫛になった櫛名田比売と暮らす場所を求めて出雲の根之堅洲国(現・島根県安来市)の須賀の地へ行きます。
そこで「夜久毛多都 伊豆毛夜幣賀岐 都麻碁微爾 夜幣賀岐都久流 曾能夜幣賀岐袁 」(八雲立つ 出雲八重垣 妻籠に 八重垣作る その八重垣を)と詠んだそうです。
ちなみにざっくりとした意味は 「幾重にも出雲の雲をめぐらして垣と成し、妻をその中に置こう」といったものだそうですよ!
この神楽では、最後にこのようにヤマタノオロチの首を切り取り、観衆に掲げて見せるのです!
当然のことながら、舞台に向けてヤンヤヤンヤの喝采が起こります。
いつの時代でも悪者がやっつけられて、正義が最後に勝つ!
それは気持ちの良いストーリーですよね。
つづく