hayatouriの日記

はやとうり の独り言

芸能人も働き方改革を!

 

歌手の松田聖子さん(59)が大みそかの「第72回NHK紅白歌合戦」の出場を辞退することが25日明らかになりましたね。
 
一時、紅白にも出場するような報道もなされていました。


私も個人的に「どうするのだろう」と心配していたのですが、妥当な判断だと思います。


とりあえず出場したとしてどの曲を歌うのでしょうか?


周囲の「お祭りムード」と整合性を持たせる事はかなりキツイと思います。


まわりの出場タレントさん達も松田聖子さんへの対応をどうすれば良いか、これも大変難しい問題です。


仏式の四十九日にもなっていないので、出場すればまた変な形での取り上げられ方をするかもしれません。

 


さて話は少し変わります。


歌手やタレント・芸能人は舞台やステージがあれば親の死に目にも会えないとよく言われます。


例えば2012年12月5日、歌舞伎役者の中村勘三郎さんが亡くなった時もそうでした。


勘三郎さんは57歳でした。

 

長男、中村勘九郎さんと次男の中村七之助さんはこの日午前から京都南座京都市東山区)の歌舞伎公演「吉例顔見世興行」に出演していました。


この時はまるで勘三郎さんが舞台の合間を見透かしたような亡くなり方をしたので、何とか最期に間に合いました。


2人は4日の公演後に京都から東京に向かい、勘三郎さんを看取って5日朝、京都に戻り舞台に出演しているわけです。

 

厳しい世界です。


このときの京都公演も26日まで続けられました。

 


私も思っていたのですが、皆さんは歌舞伎役者さんは短命だとは思いませんか?


市川団十郎さん、中村勘三郎さん、中村吉右衛門さん、坂東三五郎さん・・・

 


実は東京工業大学の研究グループが発表した2020年の研究があります。
 
歌舞伎役者の寿命は茶道、落語、長唄という他の伝統芸能演者に比べて短いことが明らかになっています。
 
この研究は科学雑誌『ネイチャー』に発表されています。
 
歌舞伎の役者さんは運動量が多いのですが、座りっぱなしが多いと想像される他の演者に比べてなぜ寿命が短いのかは解明されていません。


しかし、この研究グループによれば、歌舞伎役者は年に5回から27回の公演を行い、各回の演技は約1時間かかるとされています。
 
また公演に備えた稽古も毎日のように繰り返されています。
 
他にも映画・ドラマ・テレビ・CM出演など有名どころとなれば非常に過密なスケジュールが組まれています。


歌舞伎に使われる衣装も舞台の過酷さに拍車をかけています。


歌舞伎の衣装の中で、一番重いとされている「暫」(しばらく)の鎌倉権五郎景政は、衣装だけで30kg。
持ち物を含めると総重量は60㎏程度あります。

 

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女形では花魁の衣装が重く、「助六」に登場する揚巻(あげまき)や「籠釣瓶花街醒(かごつるべさとのえいざめ)」の八ツ橋の衣装が約35~40kgあります。

 

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花魁に関してはかつらも重く、2.2㎏もあります。

 

ちなみに『助六寿司』ってありますよね。

 

お稲荷さんと海苔巻き寿司がセットになったやつです。

 

これは歌舞伎の『助六』に掛けてます。

 

登場する花魁(おいらん)の『揚巻』(あげまき)=あげとまき、お揚げと巻き→お稲荷さんと海苔巻き寿司 とひねってるんですね。

 

話が脱線しました!

 


こうした職業としての日常的な過激な運動・労働が寿命を縮めた可能性も否定的しきれないといいます。


 私は思いますが、芸能人といえどもやはり休暇は必要です。
 
それこそ「親の死に目にも会えない」「舞台で死んだら本望」的な考え方に固執するのではなく、役者さんにも働き方改革が必要なのではないかと思います。

 

興行主さんにもぜひ考えてもらいたいと思います。