昨日の続きです。
ところで今月後半には連休が2回ありますね。
皆さんは連休にどこかへお出かけになるご予定はあるでしょうか?
まだまだ暑いですのでしっかり水分補給しながら連休の旅行などを楽しんでいただきたいと思います。
さて、認知症で自分が過ごした軍隊時代に逆戻りした老人ホーム入所の男性の様子をご紹介しました。
これまで紹介してきた「母語がえり」は、実は今日本で大きな問題になっているのです。
「ニューカマー」という言葉をご存知でしょうか?
1980 年代以降に急増し、定住した外国人のことです。
特に、1990 年6月に施行された出入国管理及び難民認定法(入管法)の改正以来急増した南米からの日系人を指す場合もあります。
その目的の多くは、日本で単純労働に従事し、本国にいる家族に送金することです。
インドシナ難民,中国からの帰国孤児などもニューカマーと言われています。
しかし、日本は原則として単純労働に対しては就労ビザを発給しない方針です。
ですから観光ビザで来日し、ビザの期限が切れても滞在を続けた者は、不法滞在者として強制送還されます。
最近では自発的に出入国管理事務所に出頭し、法的に問題のない滞在資格を要求するニューカマーも少なくありません。
なお、ニューカマーに対して、かつては「在日外国人」の代表のように見なされていた、日本の植民地支配と第二次世界大戦を契機に日本に定住するようになった在日韓国・朝鮮人や中国人を「オールドカマー」と呼ぶようになりました。
おおむね在留資格は特別永住者で,居住地域としては大阪府,東京都,兵庫県が多くなっています。
オールドカマーは,日本人との婚姻や帰化によって年々減少して,2016年末で約33万人になったと言われています。
今問題なっているのは、ニューカマーの人たちです。
オールドカマーとニューカマーとでは、日本に来るまでの過程も、定住に至るまでの経緯も異なります。
抱える問題も多種多様です。
色々な問題について市民団体や自治体が支援を行い、支援活動に従事している外国人住民もたくさんいます。
しかし日本では外国籍者として、また民族的なマイノリティとして社会保障や就職において不利な扱いを受けているのが現状です。
一定の年齢以上の人は国民年金への加入が認められずに、老齢年金や障害年金の支給を受けることができません。
就職や入居など、様々な場面において外国籍者であることで不合理な差別をうけ、排除されることも多くあります。
また、ニューカマーと呼ばれる人たちも歳を重ね高齢者となってきています。
「ニューカマー」と呼ばれる在日コリアンの人たちが高齢化に伴う問題に直面しています。
戦前の植民地支配時に日本に渡ってきた人やその子孫(オールドカマー)とは異なり、戦後数十年たってから来日したニューカマーは、後天的に習得した日本語を忘れてしまうことがあるのです。
特に認知症になると、母語しか話せなくなり「母語がえり」が顕著になると言うのです。
こうした言葉の壁に加え、家族が身近にいないため、必要な福祉サービスを受けられないまま孤独に苦しむ外国人高齢者は実はずいぶん多いのです。
つづく