hayatouriの日記

はやとうり の独り言

少年野球から野球そのものを考える その1

春の選抜高校野球が行われています。


和歌山県代表も1回戦はともに突破しましたが、残念ながら和歌山東高校は2回戦で敗退となりました。


コロナ禍とはいえ球音が甲子園球場に響き渡るのは本当に嬉しいことです。


今回は野球について少し深掘りしたいと思います。

 

野球の歴史などについてもふれますので少々連載となりますがご容赦下さい。

 


智弁学園和歌山で長きにわたって野球部の指揮をとってきた高嶋仁氏。


皆さんご存知の通り全国にもその名が響き渡る名将です。


今高嶋氏は少年野球に深く関わるようになっています。


地元、和歌山・紀の川で行われたある教室での出来事です。


高嶋氏は少年野球10チームの選手たちに声を掛けます。

 

「嘘言ったらあかんぞ。みんな、野球が好きか?」


手を上げたのはたったの3人でした。


高嶋氏は分かっていたかのような顔で、次の質問をしました。


「監督やコーチがもう少し優しかったら、野球が好きになる人、手を上げてください!」


今度は全員が手を上げました。


ついで高嶋氏の言葉は、監督、コーチ、保護者に向けられました。


「大人の皆さん、これが現実です。これを分かって、指導してください。」

 

野球界で叫ばれる野球人口の減少は少子化や野球をやる環境が減っているからではないと断言します。


「底辺を拡大しよう、しようと言っていますが、そうじゃない。大人のせいで野球を嫌いになっているんです。」


「小学生だって、勝負ごとは大事と思っていいます。でも彼らはまだ“勝った”“負けた”(が判断基準)なんですよね。別の子が投げて勝ったら、自分は面白くない、と思う子も当然います。」


「細かいことは高校に入ってからでも遅くない。その細かい部分に指導者は叱責するのです。」


「純粋に勝った、負けたを楽しませる。打った、投げたを楽しませることで十分です。」


気が付いていない大人が多いことを高嶋氏は問題提起しています。


高嶋氏は子ども達にこう言いました。


「野球嫌いになったらあかんで。続けてよ。智弁和歌山に来いよー!」

 

 

 

つづく