昨日の続きです。
成年に達して一人で契約する際に注意することは何でしょうか?
未成年者の場合、契約には親の同意が必要です。
もし、未成年者が親の同意を得ずに契約した場合には、民法で定められた「未成年者取消権」によって、その契約を取り消すことができます。
この未成年者取消権は、未成年者を保護するためのものであり、未成年者の消費者被害を抑止する役割を果たしています。
成年に達すると、親の同意がなくても自分で契約ができるようになりますが、未成年者取消権は行使できなくなります。
つまり、契約を結ぶかどうかを決めるのも自分なら、その契約に対して責任を負うのも自分自身になります。
契約には様々なルールがあり、そうした知識がないまま、安易に契約を交わすとトラブルに巻き込まれる可能性があります。
社会経験に乏しく、保護がなくなったばかりの成年を狙い打ちにする悪質な業者も実際にいます。
そうした消費者トラブルに遭わないためには、未成年のうちから、契約に関する知識を学び、様々なルールを知った上で、その契約が必要かよく検討する力を身につけておくことが重要です。
消費者庁のホームページでは「18歳から大人」として行動できるよう、関連する情報を紹介しています。
特に、未成年の方や成年に達したばかりの方が、社会で一人の大人として生きていく力を身に付けるには、全国の高校での活用を目指している教材「社会への扉」などがおすすめです。
また、消費者トラブルに巻き込まれた場合や困ったことが起きてしまった場合の相談窓口として、消費者ホットライン「188(いやや)!」が設置されています。
困ったとき、おかしいなと思ったときにはしっかり相談ができることも大事です。
大事な事は「成年」になって、いろいろな契約が1人でできるようになりますが、もしその契約に怪しいところや不明なところがあった場合、急いで契約してはいけないということです。
必ず専門的な知識のある人にも相談し、トラブルを未然に防ぐとことが大事です。
そして、万が一間違いで誤った契約をした場合でも、諦めずに解決に向けて努力することが必要でしょう。
私たち大人も、身の回りの新成年に十分に目配りをする必要があると思います。