昨日の続きです。
ちょっと医療業界の隠語について掘り下げてみたいと思います。
ご紹介したように医療の世界にも、業界特有の隠語があります。
多くは、英語やドイツ語の単語や言い回しからうまれた口語表現だそうです。
皆さんもご承知の通り、現代は医学医療界でも国際的には英語が中心になっています。
しかし一昔前は、世界やわが国医療界ではドイツ語が中心であった時期がありました。
私が就職した病院でも、一般の若手医師はカルテに英語で記入することがほとんどでした。
ところが当時70歳近い院長はドイツ語でカルテを記入していました。
余談ですが、実はこの院長、東京医専の学生時代に2.26事件に路上で遭遇した経験があります。
詳しくご存知の方は今では多くはないと思いますが、日本の歴史の中で大きなクーデター事件でした。
名前ぐらいは聞いたことがあるかもしれませんね。
1936年(昭和11年)2月26日〜2月29日の出来事です。
ウィキペディアより
陸軍皇道派の青年将校が1,483名の下士官・兵を率い明治維新に継ぐ、天皇を中心とする「一君万民(擬似的民主制)」復元のため「昭和維新」と称し、「君側の奸」である政府要人を襲ったクーデター未遂事件
死者
松尾伝蔵内閣総理大臣秘書官事務取扱(私設秘書)
高橋是清・大蔵大臣
斎藤実・内大臣
渡辺錠太郎・教育総監
負傷者
被害者
警察官5名殉職、1名重傷
政府関係者でもこれだけ殺害されていますが、実は決起した青年将校たちも、結果的には「叛乱軍」と取り扱われ、自害したり銃殺刑になったものも多くいました。
あれからほぼ1年になろうとしますが、安倍元首相銃撃事件がありました。
比べるのもどうかとは思いますが、このクーデターの恐ろしさがわかると思います。
日本を取り巻く大きな情勢の変化の中で、軍内部や政治の主導権争いも相まって、悲惨な結果となってしまいました。
2.26事件については、様々な本や情報が出ていますので興味のある方はぜひご覧ください。
「その日は朝から学校に出かけようとしていたわけだが、何やら街の様子がおかしく、交差点という交差点や、至るところに軍人が銃を構えて立っているんだよ。
そのときはわからなかったんだ。
後に彼らが「反乱軍」となる青年将校たちだと知って驚いたね。
クーデターを起こしていたんだね。」
なんていう生き証人の話を、まだ若かった私たちに話してくださった思い出があります。
つづく