昨日の続きです。
イギリスの悪名高い「三枚舌外交」についてでしたね。
このイギリスの悪事は大体皆さんもご想像できると思います。
話は少しそれますが落語に「三枚起請」という演目があります
吉原の花魁(おいらん)にいれこんでいる猪之(いの) それを棟梁が「本気になるなと」釘を刺すが、猪之は「俺だけじゃなく相手も本気だ」と言い張ります。
その証拠に年期があけたら夫婦になるという誓いの言葉を書いた起請を貰っていると得意顔。
棟梁がそれを見せてもらうと 「自分も同じものを持っている」と言い出す。
なんてことはない二人とも起請の発行主である喜瀬川に騙されていたのだ。
そこへ長屋の金公がやって来る。
二人が喜瀬川に騙されたことを聞くと
金公:
「女郎なんて騙すのが仕事なんだ こんなので喜ぶなんて二人とも長生きするよ」
しかし二人の持っている起請を見てびっくり 金公も同じものを持っており 三人揃って喜瀬川に騙されたことに気付きます。
三人は復讐しようとお茶屋へ行き猪之と金公は屏風の裏と戸棚に隠れて棟梁が喜瀬川を呼び出した。
愛想を振り撒く喜瀬川だったが棟梁が起請のことを問いただす。
棟梁:
「猪之にも同じものをやっただろう」
喜瀬川:
「猪之みたいな色白のブクブクに書くわけないよ」
猪之の悪口を散々言っているところへ隠れていた猪之が登場。
猪之:
「この女狐め!金公にも書いただろう」
喜瀬川:
「金公みたいな無粋な男に…」
今度は金公の悪口を言い出したところへ金公本人が登場 さあ侘びでも入れるかと思ったら喜瀬川は開き直るばかり。
棟梁:
「嘘の起請を書くと熊野でからすが三羽死ぬっていうぜ 罪なことしやがって」
「そうかい だったらもっと起請を書いてカラスを皆殺しにしてやりたいねえ」
棟梁:
「そんなことをしてどうする?」
喜瀬川:
「ゆっくり朝寝がしてみたい」
と、このようなオチがつきますが、これは落語の世界だから罪がない。
しかし、イギリスは本当にひどいことをしたものです。
具体的には、オスマン帝国が崩壊したときには、アラブ人の国を作ると密約しました。
一方、イギリスはユダヤ人たちにも声をかけているのです。
ユダや人は世界中に追われて離散していました。
例えば、ヨーロッパに追われたユダヤ人は、ユダヤ人というだけで普通に働くことができませんでした。
これまでの歴史の中で紹介してきましたが、ユダヤ教の国で新しい教えを広めたのがイエス・キリストです。
彼はユダヤ教の聖職者たちと対立し、十字架にかけられてしまいました。
だから、のちにヨーロッパでキリスト教が広がると、ユダヤ人はキリストを処刑した人たちとみなされ、差別や迫害の対象となったのです。
ですから、通常の仕事に就くのではなく、当時キリスト教圏でご法度であった「金貸し」「金融業」をなりわいとしたのです。
キリスト教圏では人から利子をとって金を貸す事はトラブルの元になるのでやってはいけないとされています。
イスラム教でも同様の教えとなっています。
ユダヤ人たちは下げすまれつつも、世界中で金融の知識を身に付け着実に財力を蓄えていったのです。
また、昔から自分たちの宗教を守るのに熱心で、子どもの教育にも力を入れてきました。
識字率が高く、知識階級の中でも影響力を持つようになります。
イギリスは、そんなユダヤ人を狙っていたのです。
つづく