昨日の続きです。
古代メキシコ3大文明のもう一つの文明。
それはアステカ文明です。
これもとっても有名ですね。
テオティワカン文明衰退後のメキシコ中央高原で15世紀頃、メシーカ人が台頭し、アステカ帝国を樹立しました。
アステカ帝国は、併存するマヤやミシュテカなどの諸民族に戦争をしかけます。
近隣の民族からするととっても嫌な、交戦的なならず者帝国だったのです。
テスココ湖を埋め立てて建設された首都テノチティトランの大神殿テンプロ・マヨールで、彼らを生贄として神々にささげました。
16世紀、スペイン人が侵攻してくると、アステカに支配されていたマヤなど周辺諸部族も一斉に反旗を翻し、アステカ帝国は滅亡します。
またマヤ諸部族も17世紀には支配され、メキシコ古代文明は滅びます。
これら3大文明を一気に紹介しようという展覧会です。
これで、テオティワカン文明、マヤ文明、アステカ文明と3大文明が出揃ったわけです。
パンフレットではこのように紹介されています。
↑これが表紙ですね。
↑テオティワカン文明
↑マヤとアステカ文明の紹介です
古代メキシコ文明には4つのキーワードがあります。
「トウモロコシ」
「天体と暦」
「球技」
「人身供犠」(じんしんくぎ)
「トウモロコシ」はとっても大事な食料であり命の源泉です。
「天体と暦」も、なんとなくイメージが湧きますよね。
「人身供儀」もその当時、神にたくさんの生贄が捧げられたとは、どこかで見たり、聞いたりしたことがあるのではないでしょうか。
特に意外に思われるでしょうが、古代メキシコでゴムボールを使った球技が大いに盛んだったようです。
国王たちが正式に球技で競いあったという、いわば神聖な行事であったようです。
一方で人身供犠も盛んだったと聞くと何やら背筋が寒くなるような気がしますね。
多様な自然の中で生き抜いてきた彼らの世界観や哲学を理解する上で、この4つのキーワードは、ぜひとも覚えておいていただきたいと思います。
このキーワードを思い浮かべながら、この展覧会をご覧いただけたら幸いです。
展覧会は全4章で構成されています。
第1章「古代メキシコへのいざない」です。
3000年を超える歩みの中でも超初期、紀元前1500年ごろに形成された「オルメカ文明」の石偶(せきぐう・石でできた人形)が登場します。
いわばキングオブ古代の作品です。
そのあとに続く多彩な文明のルーツを感じさせます。
その姿は、ジャガーと人間の赤ちゃんを混ぜ合わせたような、半身半獣の姿をしています。
熱帯雨林最強の獣であるジャガーと人間の融合した像は王権のシンボルとして多く制作されたと言われています。
つづく