昨日の続きです。
写真の通りで、本展ではマスクや首飾りのほか、全身の装飾具も組み合わせることで、埋葬時にできるだけ近づけた姿での展示となっております。
マヤ文明の黄金期を生きた“赤の女王”の華やかな姿を、わが国の会場で実際に目にすることができるのは非常に貴重な機会であると思います。
最終章である第4章「アステカ テノチティトランの大神殿」は、古代メキシコ文明の最終章とも言えるでしょう。
14〜16世紀(日本ではだいたい室町〜安土桃山時代ごろ)に築かれた「アステカ文明」に迫っています。
アステカ王国の首都・テノチティトランは湖に浮かぶ水上都市です。
その中心には巨大な神殿がありました。
そう聞くとまるで物語やゲームのようなファンタジックな雰囲気ですが、実はテノチティトランは現在のメキシコの首都、メキシコシティにあたります。
巨大な神殿「テンプロ・マヨール」の遺跡は今も首都の真ん中にあり、日々発掘調査が進められているそうです。
注目は、「テンプロ・マヨール」の北側で発見された『鷲の戦士像』です。
鷲は天空で最も強い存在ということから太陽の象徴とされています。
アステカの人々にとってとても重要なモチーフだったようです。
『鷲の戦士像』はアステカ文明を代表する傑作です。
わが国の考古学者も「日本で例えれば国宝に匹敵するような文化遺産」と紹介をしています。
写真ではなかなか伝わらないと思いますが、実物は戦士の等身大とみられる大きさだといいます。
確かに、見学者とともに撮影するわけにはいきませんので、人の大きさと比べることはできませんが、実際170センチ位の高さはあろうかと思われます。
展覧会のクライマックスにふさわしい、インパクトのある展示となっています。
このほか第4章では、現在進行形の発掘調査の成果として、近年「テンプロ・マヨール」から出土した精巧な金製品の数々も展示されています。
↑後にこの地方を支配したスペイン人たちが欲しがった金製品です。
これらの他にも様々な展示品があります。
次回のブログでは、せっかくですから私が撮影したそれらの展示品の写真をご紹介したいと思います。
つづく