皆さんご存知でしたか?
新型コロナのオミクロン株の流行に伴い従来の対応に変化が生じています。
職場では濃厚接触者の特定をやめたり、同居家族でも抗原検査で陰性確認をすれば隔離期間を短くしたりしています。
沖縄県ではデータに基づき、保育園や幼稚園、学校で濃厚接触者の特定をやめました。
この点について沖縄県立中部病院医師で県政策参与の高山義浩医師が見解を述べています。
大きな理由はオミクロン株の流行が始まってからは、濃厚接触者以外でも感染頻度が高まったからです。
過去沖縄県では昨年5月から保育園や幼稚園、学童クラブ、学校などで感染者が1人でも出た場合同じクラスの子供全員にPC R検査を行ってきました。
県が民間業者に委託している事業です。
昨年は同じクラスであっても濃厚接触者以外であれば感染者は0.7%とほとんどいませんでした。
また濃厚接触者でも感染者は1.5%に過ぎず、結果的に98%以上は出席停止の必要がなかったことが明らかになりました。
さらに今年1月からオミクロン株の流行があり、濃厚接触者(3.4%)とその他の接触者(1.8%)の差は縮小し濃厚接触者以外での感染者が増えました。
もはや「濃厚接触者のみを自宅待機とする妥当性は失われた」と判断したのです。
そのため3月24日から、濃厚接触者の特定をやめ、引き続きクラスの子供全員にPC R検査を行って、陽性者のみを出席停止とする方針となりました。
今年1月以降の疫学調査によると、学校内で感染者が発生しても、その後二次感染を認めるのは30%未満であり、5人以上の集団感染となるのは5%未満に過ぎません。
学校では教室の授業というより、放課後を含めた友達同士の交流などで感染が広がっていると考えられます。
そのため保育園、幼稚園、学童クラブ、マスクを着用しない部活動など、感染者とのリスクが高い接触があった人はPC R検査で陰性を確認するまで自宅待機を推奨しています。
それ以外の人については登校を認め、検査結果を待ってもらいます。
ただし結果が出るまでは感染対策を心がけ、合唱や集団スポーツなど、リスクの高い活動を避ける工夫を学校にお願いしています。
クラス内で感染者を複数認めている場合などでは、今後も学級閉鎖が感染拡大防止の選択肢となりえます。
学級閉鎖は確かにインフルエンザ対策では一定の成果を認めていました。
しかし今はマスク着用など学校内での感染対策が徹底されるようになっています。
ですから感染リスクの高い活動を避ければあえて教育機会を止める必要はなくなってきたと考えられます。
つづく