hayatouriの日記

はやとうり の独り言

差額ベッド代を考える  その2

 

昨日の続きです。

 

厚生労働省中央社会保険医療協議会(2020年9月)のデータによると、差額ベッド代全体での1日あたりの平均金額は6,354円、そのうち1人部屋だけに絞ると平均金額は8018円にもなります。
 
1万~数万円かかるケースも少なくありません。
 
私も以前入院したときに、部屋がないと言う理由で「特別室」に1週間いたことがあります。
 
さながらホテルの部屋のようで、テレビと冷蔵庫と電話が設置されており、浴室までありました。
 
本当ならずいぶん高額なお部屋代を取られるんだろうなぁと考えたものです。
 
この時は差額ベッド代を払う必要はありませんでした。
 
1日6000円だったとしても、入院期間が1か月におよぶと差額ベッド代だけで20万円近くかかることになります。
 
個室ならばさらに高額になりかねません。


実は差額ベッド室の利用は、差額ベッド代を払わなければならないケースと、払う必要のないケースがあります。


まず、患者さん自身が差額ベッド室を希望していて、病院から設備や料金についての説明を受け「同意書」にサインした場合は、支払いが必要になります。
 
この同意書は、患者さんが納得していることを示す重要な証拠です。
 
病院側の説明をきちんと聞かずに、あるいは同意書の内容をよく確認せずにサインしてしまってはいけません。

 

病院から「大部屋は満室だけど差額ベッド室なら受け入れOK」と言われてやむなくサインしたとしても同意書がある以上、病院の説明に納得して差額ベッド室を利用したということになりますから、支払わなければなりません。


一方、厚生労働省の通知では、以下のケースは、病院側は、差額ベッド代を請求してはならないとしています。
 
一つ目は、患者さんが同意書にサインしていないなど、同意書による確認が行われていない場合です。

 

サインをしたとしても、同意書に差額ベッド代の記載がないなど内容が不十分な場合も、病院は、差額ベッド代を請求することができません。
 
二つ目は 治療上必要で差額ベッド室に入院させる場合です。
 
病状が重く安静を必要としていたり、免疫力が低下して感染症にかかるおそれがあったり、集中治療や著しい身体的・精神的苦痛を緩和する必要のある終末期の患者さんなどが、このケースに相当します。
 
三つ目は、病棟を適切に管理していく必要性などから病院都合で差額ベッド室に入院させた場合です。
 

 

つづく