前回の続きです。
万博会場・夢洲の問題を取り上げて来ました。
まだまだあります!
アクセス問題です。
また夢洲へアクセスする手段としては、海底トンネル1本と、浮体式開閉橋1本しかありません。
しかし今でも夢洲のコンテナターミナルへの輸送車の渋滞が頻繁に起こっています。
そのコンテナ運搬車両と来場者の車やシャトルバスが重なってしまうのです!
万博が始まれば、それこそ大渋滞が起きることは誰が考えてもわかることではないでしょうか!
もう1つ大事な問題です。
どうして海外パビリオンの建設がこのように遅れているのでしょうか?
現在のマスコミでのコメントでは、「建設資材が高くなった」「人件費が高くなった」という理由だけが述べられています。
11月3日の新聞には、このブログで冒頭にご紹介した通り「2025年開催の大阪・関西万博の会場建設費について、政府は2日、当初想定の1・9倍にあたる最大2350億円の増額案を受け入れる方針を表明した」とあります。
またその理由は「労務単価や資材価格などの物価上昇分で527億円、自然災害などに備えた予備費として130億円を追加。一方、工事内容の見直しで157億円削減し、計500億円増となった。」
「会場建設費は国と大阪府・市、経済界の3者が3分の1ずつ負担することが決まっている。大阪府・市と経済界は1日に増額の受け入れを決めており、増額案が正式に承認されたことになる。」
これらが建設費増加の理由だそうです。
確かに一部それはあると思います。
ところが夢洲では、それだけで済まないもっと根本的な理由があるのです。
現在、表面には3メートル位の土が運び込まれて盛られていますが、そこから下は全く泥沼状態の地盤となっています。
ですから、現在地面にはプラスチックドレーンが無数に突き刺さっています。
これで地中の水を排水しようと言うわけです。
しかし、地盤沈下は現在も避けられていません。
実際、万博協会が出している資料(設計についてのガイドライン) の中にパビリオンAタイプ(外国が自分自身で建設するパビリオン)の建設地盤の説明があります。
建設地あたりの地盤は「沈下します」と正直に説明をしているのです。
では、どのようにパビリオンを建設すれば良いのかの説明もされています。
盛り土3〜4メートルのうち、2.5メートルを削りとって基礎を打ち、その上にパビリオンを建設してください。
(つまり、あまり深く掘ると汚染された泥が湧き上がってきてしまうということです)
もしくは、そのパビリオンの下約55メートルのところに岩盤がありますので、そこまで杭を打ち込んでください。
ただし、万博が終わった後は、その杭を残さずに抜き取ってください。
などと指示をしています。
え〜〜!ってなりませんか?
専門家によれば、杭は打ち込むより抜く方がはるかに難しいと言われています。
「よっしゃ!それでも頑張って我が国のパビリオンを建てるぞ!」
って正直ならないでしょうね。
こんな状態では「万博」と呼べずに「十博」(パビリオンはせいぜい10程度)にしかならないと言われています。
つづく