hayatouriの日記

はやとうり の独り言

中東における宗教の歴史 その14

昨日の続きです。

 

では、このユダヤ・キリスト・イスラムの3つの宗教の関係性はどうなっているのでしょうか?

 

ちょっと踏み込んでみたいと思います。

 

神のことを、ユダヤ教ヘブライ語ヤハウェキリスト教はゴッド、イスラム教はアラビア語アッラーと呼びます。

 

つまり、それぞれは違う言語ですが「神」と呼んでいるだけなのです。

 

この世界を作りたもうた神を信じているわけですから、この3つの宗教は同じ神を信じていることになります。

 

次に書物についてです。

 

ユダヤ教は聖書があります。

旧約聖書と呼ばれます。

 

この聖書にはこれまで述べてきたようなユダヤ人の物語が書かれています。

 

その後にイエスの物語となる新約聖書ができます。

 

つまり、キリスト教ユダヤの話の続きとなっています。

 

ただし、旧約聖書との呼び方はユダヤの人たちには好まれません。

 

なぜなら、ユダヤの人々にとっての聖書は現在も生きている聖書だからです。

 

自分たちの聖書こそが、正当な聖書であると理解しているのです。

 

さて、イスラムの書物に戻ります。

 

コーランは有名ですね。

 

イスラム教では旧約聖書新約聖書も同じ教典だとの扱いです。

 

ムハンマドが大天使ガブリエルによって、啓示を与えられたことが重要なポイントになっています。

 

なぜなら、旧約聖書にも登場し、キリスト教においてはマリアに受胎告知をし、ムハンマドが洞窟でガブリエルによって神の啓示を受けるのですから、旧約聖書新約聖書も経典として認めているのです。

 

ただし、キリスト教コーランを認めていません。

 

ですから、イスラム教から見ればキリスト教ユダヤ教も認められます。

 

キリスト教から見ればイスラム教は認められないが、ユダヤ教は認められます。


ユダヤ教から見れば、自分たちしか認めることができないと言う関係性になっています。

 

登場人物について見てみましょう。

 

ユダヤ教ではモーセ預言者となっています。

 

では、ユダヤ教ではイエスはどう思われているのでしょうか?

 

前にも紹介しましたが、イエスユダヤ教に反旗を翻した1人の信者なのです。

 

そして、教えに背いて権力につかまり処刑されたという事実があるだけのことなのです。

 

キリスト教においては、モーセ預言者ですが、イエスは違います。

 

イエス・キリストはマリアに直接宿った神の子であり救世主となります。

 

では、イスラム教ではどうなのでしょうか?

モーセ預言者です。

 

イスラムにとってイエス預言者となっています。

 

エスは2人目の預言者となっています。

 

そして、ムハンマドこそが最後の預言者という位置づけです。

 

ここがポイントです!

 

ムハンマドこそが最後の預言者であることで、価値が高まっているのです。

 

つまり、モーセが伝えきれなかったことをイエスが伝え、そのイエスさえも伝えきれなかったことをモハンマドが伝えるという関係なのです。

 

ムハンマドの後に、もう預言者は現れない」

 

との表現になっています。

 

つづく