下書きしてからアップするのを忘れてました!!
前回の続きです。
グレート・オーモンド・ストリート病院は、難病に苦しむ子供たちの最後の砦でもあります。
元気に退院していく子どもたちもいれば、残念ながら短い生涯をこの病院で終えていく子どもたちもいます。
今この病院が注目されているもう一つの件についてご紹介したいと思います。
ここからのブログは、小児病院のもう一つの姿を浮かび上がらせるものになっていますので、ややショッキングな部分もありますので、あらかじめお知らせしておきます。
大人も子どもそうですが、不幸にして病院で亡くなられた場合、本当の死因を確認するために「解剖」が必要になる場合があるのは、皆さんもご存知でしょう。
そのことに少し客観的に向き合ってみたいと思うのです。
私の父は、自分が亡くなったときには大学病院に「献体」してくれとの遺言を残しました。
医学系の学生たちが、解剖実習でありがたく勉強させていただくための正常解剖のための「献体」です。
私自身も、学生の時には、このような尊い志のもとに「献体」してくださった方々にお世話になり勉強させていただきました。
解剖には、目的によって次のような種類があります。
正常解剖
医学生や医師が献体によって行う解剖で、人体の構造を学習・研究します。
病理解剖
病死者の遺族の承諾のもとに病理医が行う解剖で、死因や病変の本態、種類、程度、治療の効果や影響などを解明します。
法医解剖
犯罪が関与した死体やその疑いのある死体について裁判上の鑑定のために行われる司法解剖と、不自然死や異状死体について死因究明のために行われる行政解剖や承諾解剖とがあります。
一般的に病院では、場合により2番目の「病理解剖」が行われます。
死体解剖を意味する英語「autopsy」は、「自分自身の目で見る行為」という意味のギリシャ語「autopsia」が語源だと言われています。
実は死体解剖は何世紀も前から存在する医療行為なのです。
「解剖学」という教科は医学部を含む医療系の学生が必ず学ばなければいけないものとされています。
つまり医療診断の基本中の基本でもあるわけです。
また、治療に関する情報提供や診断の正確性の向上、そして誤診を正すことにも役立ちます。
死体を解剖しなければ、多くの死は謎に包まれたままになってしまう場合があります。
対象となる遺体が子どもの場合にも、解剖しなければ死因が解明される可能性が低くなってしまう事はあるでしょう。
母親の胎内から出られなかった子どもなら、なおさらだと思われます。
つづく