私たち日本人は幼い頃から「手洗い」を習慣にするように教育されます。
「外から帰ったら手を洗いなさい」
「トイレから出たら手を洗いなさい」
「土を触った後は手を洗いなさい」
「お札やお金を触った後は手を洗いなさい」
などコロナ禍以前から毎日何回も手を洗っています。
手洗いだけではありません。
日本人はお風呂も大好きです。
例えば風邪をひいて少し熱がある時など「今日はお風呂に入るのをやめよう」というのが日本人の感覚です。
しかし外国では、風邪をひいて少し熱があるときに「清潔にするために今日はお風呂に入ろう」というような具合で、お風呂は毎日入らないのが当たり前です。
とにかく日本人は清潔好きみたいです。
この手洗いの励行には日本人独特の「穢れ(けがれ)」への拒否感が背景にあるのですが、この紹介はきちんと書きたいので別の機会に譲りたいと思います。
石けんで手を洗う――、日本で暮らす私たちからすると一見当たり前の行為のように思えますが世界中でも同じように当たり前なのでしょうか?
国連児童基金(ユニセフ)は、国際衛生年にあたる2008年に、世界中に正しい手洗いを広めるようと毎年10月15日を「世界手洗いの日」と定めて、世界各国にその重要性を伝えています。
ユニセフの衛生部門部長サンジャイ・ウィジェセケラは次のように述べています。
「季節性のインフルエンザから風邪まで、せっけんを使った手洗いは、最もお金がかからず効き目のある“ワクチン”といえます」
「エボラが発生しているシエラレオネ、リベリア、ギニアで、感染拡大を防ぐ方法のひとつとして、ユニセフは手洗いの重要性を強調しています。手洗いはエボラの特効薬ではありませんが、お金をかけずに、すぐに取り組める予防策です」
またユニセフは「世界人口の40%にあたる約30億人は、石けんと水で手を洗う設備が自宅にないか何らかの制限がある状況下に置かれている」と述べています。
私たちも石鹸による手洗いを励行したいと思います。
コロナ禍で更に手洗いが強調される昨今ですが、手洗いが大事だと医学的に証明した医者がいました。
19世紀現在のオーストリアの首都ウイーンのある総合病院での分娩のはなしです。
つづく