hayatouriの日記

はやとうり の独り言

高齢者運転免許更新制度が変わります!  その2

 

昨日の続きです。

 

現状でも70歳以上の運転免許更新時には高齢者講習を受ける必要があります。
 
教習所においてSコース、クランクコース、一時停止、方向変換、進路変更などの実技をおこないますがこれは「試験」ではありません。


それに対し、2022年5月から導入されるのは、合否判定が下される正真正銘の「試験」です。


不合格になると免許証の更新が出来なくなります。


 ただこの実車試験=「運転技能検査」は、高齢者全員が対象なのではなく、75歳以上で一定の交通違反歴がある人だけに義務付けられるものです。

 


もう少し詳しく見てみましょう。
 
過去3年間に、
 
信号無視

逆走

追い越し車線での長時間走行

速度超過


禁止場所での横断や転回


遮断踏切立ち入り


交差点での右左折時のルール違反


交差点で他の車両の進行を妨害


横断歩行者の妨害


踏み間違いや安全不確認


携帯電話使用
 
の11類型のいずれかの違反をした人が対象なのです。

 

しかしこれらの違反は、非常に身近な違反でもあります。

 

ついつい気を緩めたときに起こしやすい違反です。


試算では、免許更新する75歳以上の約7%、年間15万3000人が受講する見込みとなっています。


 免許証の更新期間内に繰り返し受検できるが、合格しなければ更新はできません。


 教習所や運転免許センターで定められたコースを走り、減点方式で採点。100点満点(=減点なし)で、70点以上が合格(二種免許は80点以上)となります。
 
試験中、信号無視などをしてしまった場合は、一発でアウトです。

 

自動車教習所の卒業検定や仮免検定のイメージそのままなと思って下さい。


違反歴のある高齢者には思ったよりハードル高いようで、年3万5000人が1回目で不合格となると推定されているほどです。(検査の手数料は3550円)


これも見方によっては、免許の自主的返納、いわゆる「卒車」への環境整備の一環とも受け取れます。

 
もうひとつの安全運転サポート車(サポカー)限定免許も、2022年5月13日からの開始予定で、申請があれば、即日免許交付されます。


運転できるクルマを、自動ブレーキやペダル踏み間違い時加速抑制装置等の先進安全機能を備えた安全運転サポート車(サポカー)に限ることで、高齢者の運転条件を絞り、事故のリスクを減らそうという試みです。


ただし、サポカー限定免許にしても、サポカーを所有していなければ意味がないので、ハード面と一緒にどう普及していくかが今後の課題となります。


高齢者ドライバーの問題は、高齢者人口が増え続けていく以上、若い人たちにとっても無関係ではありません。


しかし闇雲に高齢者をクルマから遠ざけるのではなく、制度や仕組み、安全技術などを多角的に見直す必要があります。

 


幅広い年齢の人たちが安全に共生できる自動車社会を目指していくことが大事でしょう。