hayatouriの日記

はやとうり の独り言

「死に方がわからない」 その9

 

そもそも「公正証書遺言」とは何でしょうか?

 

遺言書は法律に則って正しく作成しないと無効となり、自分が亡くなった時に執行されないということが起こりえます。

 

また、法的に有効な遺言書をつくったとしても、原本をなくしてしまっては遺言は執行されません。


そういった不測の事態を防ぐために役立つのが「公正証書遺言」です。

 

公正証書遺言には、次のように、多くのメリットがあります。


ある公証人によると、公正証書遺言を作成しておくと、内容に不満のある相続人が裁判をおこしても、その内容をひっくり返すことは難しいとのことです。

それだけ、信用がある位置づけになります。

 

【メリット1】無効になる可能性が低い
裁判官や検事を経験した法律のプロで準国家公務員の公証人が手がけてくれるため、遺言書が無効になる可能性が低いです。

 

【メリット2】高い信用性
2人の証人が立ち会うことで内容の信用性が高まるほか、遺言を遺す人は、実印の印鑑登録証明書を提出するか、または運転免許証などを見せるため、本人確認も厳格です。

 

【メリット3】検認手続き不要
このほか、自筆証書遺言で必要となる家庭裁判所での検認という手続きが不要になります。

 

【メリット4】手が不自由・外出困難でも作成可能
手が不自由でも、遺言書を遺すことが出来ます。

なぜなら公証人がパソコンを使用して遺言書を作成してくれるからです。

高齢だと握力がなくなり、綺麗に印鑑を押印することが難しくなりますが、公証人に事前に申し出ておくことで、公証人が代わりに署名・押印することもできます。

また、原則では、手続きは公証役場で済ませないといけませんが、病気などで外出困難な場合には、公証人が病院や自宅に出張してくれます。

 

以上のようなメリットが挙げられますが、もちろんデメリットもあります。

 

最大のデメリットはそれなりに費用がかかるという点です。

 

相続財産の金額によっても手数料は変わってきますし、弁護士による「遺言執行人」を設定しても費用がかかります。

 

すべて合算すると数十万円になる場合もあります。

 

厳格な資産調査等により時間もかかります。

 

叔父の場合は、ほぼ1年かかったようです。

 

しかし叔父はどうして、そこまでして「遺言公正証書」を作ろうと思ったのか、そのきっかけは何だったのか知りたいと思いました。

 

とても91歳の叔父がそんなアイデアを持っていたとは思えなかったからです。

 

つづく