イギリスの童話で「3匹のこぶた」はご存知でしょうか。
昔NHKのぬいぐるみ人形劇「ブーフーウー」という番組がありましたね。
というか今の若い方は全く知らないかもしれません。
その1つの話を紹介します。
長男のブーはワラの家を作ります。
一番早く作りました!
次男のフーは木の家を作ります。
木を並べてトントンと釘を打ってつくりました。
三男のウーはレンガの家を作ります。
時間がかかりましたので兄たちに笑われました。
すると山に住んでいた大きな狼がやってきて、みんな自分の家に逃げ込みました。
すると狼はほっぺたを膨らまして自慢の息で家を吹き飛ばそうとします。
ワラの家は吹き飛ばされ、木の家は狼の体当たりで壊れてしまいました。
兄たちは狼に食べられてしまいました。
でもレンガの家だけはどうしても壊すことが出来ませんでした。
おかげでウーは助かりました。
最後にウーが狼を退治して、兄たちを狼のお腹から救い出すことに成功します。
といういろんな教訓を含んだイギリスの昔話です。
知ってる方もいるのではないでしょうか。
この話を思い出しながら、今のウクライナへのロシアの侵略戦争を考えてしまいました。
一般市民も巻き込んだ大虐殺が行われています。
一刻も早い停戦と人命救助が必要です。
しかし今回、現代でも国民の意図に関わらず、戦争が始められてしまうことがあるという現実を突きつけられてしまいました。
話は変わりますが、スイスは永世中立国であると有名です。
ですがスイスでは徴兵制度が採用されており、男子には兵役の義務があります。
また、現役軍人以外は予備役軍人となり30年間務める義務があるそうです。
計算ではスイス国民の約10%が軍人であることになります(スイスの人口は850万人)。
ちなみに日本の自衛官は約25万人です。
国境沿いの橋やトンネルには、国外からの万が一のアクセスを完全に封鎖できるように「取り壊しのためのプラン」が準備されています。
設計技師は橋を設計する際に必ずこの「取り壊しのためのプラン」を立案することが求められます。
またスイスでは驚くべきことに各家庭にシェルターがあり、全国民が入れるのに十分な数の核シェルターも保持しています。
核シェルターには食料の備蓄、保護者の直付の換気設備等が整備されています。
これは周囲を大国に囲まれ、度重なる戦争を体験してきたからこその政策であるといえます。
世界が核戦争に陥っても、スイス国民はそれに関与せず生き延びる政策が実践されています。
もちろん核シェルターは様々な災害にも耐え得るように設計されていますから防災の拠点にもなります。
私は何も徴兵制度や予備役制度を作れと言っているわけではありません。
「起ってはいけない戦争」が現実に戦われ、私たちは日々それを見たり聞いたりしています。
しかし戦争は自然災害ではないので人間によって止めることが可能です。
今はこのことに全世界が力を注ぐ必要があります。
一方、永世中立国であるスイスの将来を見通した政策からも学ぶ必要もあると思います。
そしてわが国はわが国なりの、防衛や巨大自然災害への対応を平時から進めなければいけないと思います。