先日NHKで特集されていた東南海地震・南海トラフ大地震のドラマを少し見ましたが、グッと身につまされるものがありました。
やはり怖いですね。
2011年3月11日の東日本大震災からもう12年が経とうとしています。
あの日私は往診で海岸線を走っていました。
突然、車のラジオに巨大津波警報が流れだしたのです。
「地震らしきものもないのにまさか?」と思いつつ車のスピードを上げました。
ほぼ海抜0メートル地帯でしたので、その辺では1番高い商業施設の駐車場に車を止めました。
そしてカーナビをテレビに切り替えるとあの悪夢のようなテレビ中継が始まっていたのです。
いまだに行方不明の方も2523人、死者は15900人(災害関連死を除く)となっています。
私たちの地域でも東南海地震、南海トラフ地震がもういつ起きても不思議ではないと言われ続けています。
私のブログの中でも「南海トラフ大地震に備えよう!」(2021年12月15日)の中で紹介していますが、元京都大学の先生で鎌田浩毅さんという方がいらっしゃいます。
京都大学をお辞めになる際に、南海トラフ大地震などの講演をされました。
その時の資料をもう一度掲載しておきますので、具体的な津波の高さや到達時間と規模等今一度ご覧になっていただきたいと思います。
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国は「災害に備えろ!」と国民に呼びかけています。
もちろん、国民の財産と生命を守る事は、国の一時的な使命です。
しかし、「それならば」と私は言いたいと思います。
60年を過ぎた原子力発電所の再稼働はどうなのでしょうか?
この12年間、東日本大震災の教訓が生かされているのでしょうか?
いまだに「処理水」と呼ばれる汚染水は、増え続けています。
1日100トンを超える汚染水が排出されているといいます。
もうタンクの設置場所がなくなるから、海に放出しようと準備も進んでいます。
しかしトリチウムだけでなく、「処理水」からはストロンチウム90が検出されるなど問題が起こっています。
原発への水の流入が止まらない限り、永遠に海に放出し続けることになるのです。
今予想されているだけでも、数十年にわたり海に放出することになると言われています。
もしそうなれば、漁業を始め地域経済に与える影響のみならず、国際的な海洋汚染問題を生じさせる可能性も否めません。
もちろん原子炉の中で溶け落ちた核燃料のデブリの回収のメドは立っていないのです。
その上、原発が立地する15地域(福島を除く)のうち6地域で、広域の避難計画を含めた過酷事故時の「緊急時対応」が完成していないのです。
つづく