hayatouriの日記

はやとうり の独り言

日本の農業が危ない!  その1

 

昨日『県民公開講座 第18回はり・きゅう講演会』が和歌山ビック愛で行われました。

 

私もリモートで参加しましたが、講師に豊田孝行先生(半農半医)お迎えいたしました。

 

先生は和歌山県立医科大学附属病院、公立那賀病院勤務、耳鼻咽喉科などを経て、実家の桃農園を継承しながら、精神科・耳鼻咽喉科・内科・在宅医療医・栄養医としてご活躍されています。

 

また『自然の郷きのくに』を立ち上げ自然栽培などの普及活動にも取り組んでおられます。

 

もちろん医学的なお話もありましたが、栄養学を勉強される中で、食べ物について考えを深められました。

 

そして農業そのものの大切さについてもご講演いただきました。

さて今回のブログはその農業の危機についてです。

豊田先生は日本の肥料の99%は海外からの輸入であると報告されました。

現在その肥料が高騰しているのです。

 

去年の秋以降、生産者は肥料の価格高騰と、調達ができなくなるかもしれないことへの不安を抱いているといいます。

 

農産物そのものではなく、肥料という地中から襲いかかる「食料ショック」の現実です。

 

日本だけでなく、世界にもショックは拡散し、人々の食を揺さぶろうとしています。

 

ある生産者はパプリカの根本に液体の肥料を与える「養液栽培」を行っています。

パプリカの成長のためには、肥料を毎日欠かすことはできません。

しかし、この肥料の価格が段階的に上昇しているのです。

ことし1月までは1キロ200円だったある肥料が3月には325円に。

さらに5月には355円に値上がりし、半年で70%以上もの値上がりとなりました。

価格上昇だけではありません。肥料の調達が難しくなるおそれもあるといいます。

 

肥料の価格上昇はなぜ起きているのでしょうか?

 

そこには、肥料の原料を輸入に頼る日本農業の構造があります。

 

植物の成長に欠かせない3要素として、窒素、リン酸、カリウムの3つがあります。

 

それぞれ、茎を成長させたり、実を付けたり、根をのばしたりするのに必要だとされていて、土壌中にある成分で足りない分は「肥料」として与える必要があります。

 

肥料のうち、鉱物などを原料としているのが「化学肥料」です。


必要な栄養素を効率的に与えられるとして、日本のほとんどの生産者が利用しています。

 

しかし、日本は原料の資源に乏しく、豊田先生のご指摘の通りほとんどを輸入に頼っているのが現状なのです。

 

こちらは3要素の原料となる、尿素、リン酸アンモニウム、塩化カリウムの入手先です。

 

尿素の37%、リン酸アンモニウムにいたっては90%が中国からの輸入。

 

また、塩化カリウムはロシアから16%、ロシアの同盟国ベラルーシから10%を輸入していました。

 

 

つづく