皆さんは「異才発掘プロジェクト ROCKET」という言葉を聞いたことがありますか?
この事業は2021年度をもって終了していますがもう一度振り返りながら、どうしてこれが終了になったのか・・
また現在どのようなプロジェクトに引き継がれているかについて探ってみたいと思います。
この主体は日本財団と東京大学先端科学技術研究センター(以下、先端研)でした。
異才を発掘し、継続的なサポートを提供することを目的としていました。
将来の日本をリードしイノベーションをもたらす人材を養成することを目指し、2014年12月に「異才発掘プロジェクト ROCKET(Room Of Children with Kokorozashi and Extraordinary Talents)」が始動しました。
日本財団は、渋谷区とのソーシャルイノベーションに関する包括連携協定を結んでいました。
このプロジェクトは、突出した能力はあるが、現状の教育環境に馴染めず不登校傾向にある小・中学生を選抜し、継続的な学習保障及び生活のサポートを提供するものです。
(この点は、このブログの中でこれから出てくる重要な観点です)
書類選考と面接で選ばれた「候補生」には、興味関心や特性に応じたプログラムを提供します。
そのプログラムの中で、自分の学びをさらに加速させ、顕著に“突き抜け感”が出てきたと事務局が判断した候補生のみ、「特待生扱い」に移行します。
これらの突出した能力を持つ候補生には、科学技術や芸術、スポーツ界など様々な分野で活躍するトップランナーによる講義が行われます。
またディスカッション、プロジェクトベースドラーニング(PBL)と呼ばれる料理や工作など身近なものを題材にした実践型の教育プログラムを提供します。
一人ひとりの興味に応じて、インターネットを利用した個別指導も行っています。
このプロジェクトは、公教育ではカバーできない領域を補う仕組みとして注目度も高いものがありました。
将来的には、従来の枠にとらわれない新しい形の学校の設立も視野に事業を展開していました。
年度別候補生の人数
年度
応募者数(人)
決定者数(人)
との順番に2018年度まで表記します。
2014年度(1期生)
601
15
2015年度(2期生)
536
13
2016年度(3期生)
527
31
2017年度(4期生)
363
32
2018年度(5期生)
308
34
一見して相当な「狭き門」であることは間違いありません。
ところがこの「狭き門」がいろいろ問題を引き起こすことになるのです。
つづく