前回の続きです。
オリンピックを呼び水にして神宮外苑の「霞ヶ丘団地」という300世帯が住んでいた団地が消滅しました。
それ以外に秩父宮ラグビー場と神宮球場を建て替えることとし、その後ろ側に高さ80メートル程度の高層ビルを建てることを計画し、そこを商業施設にしようとしているのです。
一言で言えば、スポーツ振興の形を取りながら、実際は商業施設にしてしまうという段取りなのです。
ここに1つの興味深い情報があります。
実はこの情報は、検察も探りを入れているものです。
『FACTA ON LINE』と言う情報誌ですが、「東京都取扱注意内部文書」というものを入手しています。
その文書とは議事録で議題は、「神宮外苑再整備について」です。
会議は平成24年5月15日13時30分から13時45分
出席者は森喜朗衆議院議員と、都から佐藤副知事と安井技官となっています。
FACTA ON LINEによれば・・・
神宮外苑の再整備のイメージ図を示しながら説明を始める副知事たちに向かって森氏は、後に立ち退き問題に発展する都営霞ヶ丘アパート指差して「住民の移転は大丈夫か?」にと心配そうに尋ねた。
「他の都営住宅に移転してもらえるための国策として計画を進めていくことが必要」と副知事が返すと、森氏は畳み掛けるように「ここに日体協(日本体育協会)も移転させると良い」
「どのくらいの規模が立つのか?」
「絵画館はどうする?」などと次々と注文をつけた。
そして、1年後に迫る東京五輪誘致決定を念頭に「不吉なことを言うようで悪いけれど、もしこっち(招致)がバツになったらどうする?」と口にした。
副知事から「(万が一その場合であってもと言う趣旨であろうか)神宮外苑全体の整備は進める」と言質を取ると、森氏は「素晴らしいよ。あと15年は生きないと」と相好を崩した。
元首相が都庁首脳に猛烈な圧力をかけたとも取られるか瞬間である。
五輪を度外視した再開発ありきの「森構想」が、ここに克明に記録されているのだ。
以上引用・・・
(つまり、森氏にとってはオリンピックが来なくとも、神宮外苑の再開発を進めるという都の方針を確認することが最優先であったということ)
現在、様々な国会議員の調査に入っている検察もこの文書に非常に注目しているといわれています。
実は、2010年あたりから1部のフリージャーナリストたちがこの問題を追いかけていましたが、オリンピックを全面に据えた構想の中で、新聞社や全国紙全てがスポンサーになり、当時のマスコミはどこも深追いはしなかったのです。
この神宮外苑全体の再開発で動いた金は数千億円とも言われています。
検察は、当初、オリンピック疑惑に関しては、皆さんご承知の通りスポンサー側から調査に入りました。
そこでの金の流れを把握した上で、今後どのようなあぶり出しをしていくのか非常に注目される事態になっています。
追伸 2日間ブログアップできない環境になってしまします。しばらくお待ちくださいませ🙇
つづく