hayatouriの日記

はやとうり の独り言

結婚と入籍について考える その1

 

「私たち入籍しました!」とか芸能人の結婚話の中で時々聞いたりしませんか?

 

実は私も以前仕事をした弁護士事務所に入るまではこの表現が正しいものと信じ込んでいました。

裁判所に出すある書類を弁護士にチェックしてもらったところ、この表現を指摘されて気づいたのです。

 

一般的に「入籍」と「結婚」が同じ意味だと思っている人がほとんでしょう。

しかし本来は全く別の意味をもつ言葉になります。


まずは「入籍」と「結婚」の正しい言葉の意味や、なぜ今日まで「入籍しました」という言葉がよく使われているのかを調べてみました。


婚姻届をだしても入籍とは言いません。

 

入籍の正しい意味とは・・・

 

「入籍」は戸籍法上の本来の意味合いだと、元々ある戸籍に誰かが入ることであり、主に以下の場合に行われる手続きのことを意味します。


・再婚時に女性の連れ子の戸籍を筆頭者である男性の戸籍に変更する場合


・離婚後に子どもの氏を父親から母親の氏へ変更する場合


これに対して婚姻における戸籍法においての手続きは元々ある戸籍に入るというものではありません。


それまで親の戸籍に入っていた一人一人がそれぞれ親の戸籍から抜け(除籍)ます。

 

そして夫婦二人の戸籍が新たに作られる手続きのことを指します。

 

このことを新戸籍の編製と言います。


つまり、本来の意味では「入籍=結婚」ではないので、婚姻届を提出した時に「入籍した」と言うのは間違いになるのです。


次に「結婚」について見ていきましょう。

 

日本国憲法に「婚姻」として以下のように制定されています。


日本国憲法(家族関係における個人の尊厳と両性の平等)


婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。


2 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。


また、婚姻は民法により、届け出ることによって成立するということが制定されています。


つまり日本国憲法では自分達の意思で結婚をする自由はあっても、民法に則るならば婚姻届を出す必要があるということです。

 

そんなに堅苦しく考えなくてもいいんじゃない?と言うご意見もあるかと思いますが、次回もう少しこの課題に踏み込んでみたいと思います。

 

つづく