hayatouriの日記

はやとうり の独り言

それは触らないで その3

 

昨日の続きです。

 

投稿の中でもう一つ目を引いたのが「(脱いだ靴は)ターポリン担架で運び出しやすい向きで置いています」。


 ターポリン担架とは、狭くて傾斜のある階段など、通常の担架が使えない場所のために柔らかい素材で作られた担架のこと。

 

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このタイプの担架、交通事故現場などでよく見かけますよね。

 

これはある隊員の方の証言です。


「ターポリン担架を使用する際は、後方・左右に1人ずつの3人でストレッチャーまで搬送します。靴を脱いで宅内に入る場合、ターポリン担架を使用して運び出す際の位置も考慮しておいています。

例えば、救急隊長は頭側、隊員は右側、隊員(機関員・運転手)は左側、という感じに靴を脱いで『出る時に右側つきます』と伝えたりします」


過去には、一刻を争う状況にもかかわらず、靴がきれいに並べ直されていたご家庭があったそうで、

 

「生死の危機に関わる事態の場合、救急隊に加えて、消防隊が救急支援隊として出動するため、玄関付近に6~7名程度の靴が置かれるのですが、それをきれいに直されていたため、一刻も早く搬送しないといけないのにタイムロスが生じることがありました」

 

とのことです。


ただし一般的には隊員の脱いだ靴の扱いについては、出動事案により一概には言えないため、組織としては市民へのお願いはしていないそうです。

「事案によりまちまちなため、隊員の靴の置き方も隊員個人のやり方によります」

とのお話も。


別の現役消防隊員は「個人の靴が分かるように脱いでいるので、そのままにしておいてください」と、今回の投稿者さんと同じ意見でした。

また、ツイッター上では同業であろう人たちから

「これ切実です」

「これあります」

「そのままにしておいて」

「履きやすく乱雑にならない向きにしてる」

「出るときのことを考えてます」

などの声も上がっています。

知らぬ事とは言え「良かれと思ってしたこと」が、救助活動の妨げになっては困りますね。

 

あと救急出動をお願いした方はご存知かと思いますが、いよいよ救急車に乗り込む前に隊員の方が家族に伝える言葉があります。

 

「お家の中のガスやストーブ、電化製品をきちんと止めたか、あとの戸締りを確かめてくださいね」

 

「病院からの帰りはご家族の方も救急車は利用できませんのでご準備のほどよろしくお願いします」

 

このブログの冒頭にも書かせていただきましたが、最近救急車の出動がとても多く感じられます。

救急隊の皆様に感謝しつつこの今回のブログを閉じたいと思います。