昨日の続きです。
アメリカの医療費が高い要因は、製薬会社の薬代の高さやシステムの複雑さなどがあります。
要因が多岐にわたるためすぐに医療費が安くなることは考えられません。
実際に日本人がアメリカに渡航する際も、数千万円代の保険金請求が多数しています。
アメリカの医療水準は高いものの、公的保険が加入必須ではないため医療格差がずいぶん大きくなっています。
アメリカの医療水準は、世界的にみても非常に進んでおり、あらゆる最先端の研究開発が日々行われています。
そういう意味では安心して医療にかかることができます。
しかしその反面、この最先端の研究開発の為に医療費の高さは凄まじいものがあります。
日本から心臓移植を待つ子供たちがしばしば渡米していますが、その手術代の高さに驚かされることもあります。
このように素晴らしい治療を受けるためには、多くのお金がかかるのが現状です。
ちなみにアメリカでの民間保険は家族4人で1ヵ月で約10万円~15万円するとも言われています。
日本の保険に比べるとあまりにも高いので無保険者が多いのも当然です。
2012年のデータなので少しデータは古いですが、17のサンプル国の健康状態および詳細な調査結果がまとめられたレポートがあります。
特筆すべきは、健康状態の結果はアメリカが最も低いD評価になっていることです。
このことは何を意味しているのでしょうか?
つまり、アメリカの医療費水準が高いことによる医療格差が生まれていると考えることができます。
アメリカがA評価であるのは自己申告による健康状態箇所のみで、その他項目においてはB~D評価となっており調査対象国で最下位という結果になっています。
Dランクになっている項目は、平均寿命(Life expectancy)、早死(Premature mortality)、乳児死亡率(Infant mortality)となります。
医療制度が整っていないことで貧困層が医療を受けられないことにより全体平均値が下がっている結果となっています。
アメリカの医療制度は、日本と全く違います。
メディケア、メディエイドという公的保険制度はありますが、65歳以上の方、身体障害者の方、重度の肝臓障害を持つ人といった方のみが加入できる仕組みとなっています。
これらに該当しない一般の方は、自らの意思で民間の保険に加入しています。
つづく