仕事柄、時々100歳を超えるご長寿の方にお会いすることがあります。
大体人間の場合120歳までは生きることができるといいます。
100歳を超える人は少ないですが全国で見れば86000人を超えていますし、国内最年長は119歳です。
ではなぜ120歳ぐらいが限界なのでしょうか?
人間は140歳や 200歳までどうして生きられないのでしょうか?
地球上にはたくさんの生物が住んでいますがその寿命はとてもまちまちです。
特に植物は海外では樹齢5000年とか10000年という長寿の木があります。
ところが動物の場合そうではありません。
動物で知られている最高寿命は、2枚貝の仲間でアイスランドで発見されたホンビノスガイというはまぐりの仲間で507歳です。
ゾウガメの仲間も250歳位まで生きると言われています。
動物生理学者たちが研究しました。
縦軸に寿命(年)、横軸に体重(キログラム)のグラフを想像してみてください。
そのグラフにハムスターからゾウまでいろいろな動物を点として入れてみます。
果たしてどのような相関関係があるでしょうか?
体が大きくなるに従って寿命が長くなる傾向が明らかに出てきます。
ハムスター、ウサギ、ネコ、小型犬、サル、中型犬、ブタ、ウマ、ゾウ
例えばゾウは80年程度生きますが、ハムスターは3年ほどで死んでしまいます。
つまり大型動物は長寿で、小さな動物は短命だということがわかります。
この考えで当てはめればヒトは少し外れてしまいます。
ヒトの体重は約60キログラムとするとこの計算では大体40年位が最高寿命になります。
「人間五十年 下天の内をくらぶれば、夢幻のごとくなり。一度生を得て滅せぬ者のあるべきか……」
織田信長が舞を舞ったといいますが、「生物」としてはあながち間違ってはいないのです。
ちなみに「下天」とは
下天とは仏教における天上世界を、欲望の度合いに応じて六段階に分けた六欲天(ろくよくてん)の最下位世界を差し、その世界では一昼夜が人間世界の50年に相当する長さになります。
下天の住民は寿命が500歳とされ、彼らの一日が人間世界の50年であれば、彼らの生涯は50年×365日×500歳≒912.5万年という途方もない長さになります。
まあ、信長は天上の人々から比べれば人間の世界を生きていくことのなんと短く儚いことよと歌ったのでしょう。
つづく