動物ってどこまで意識があるのでしょうか?
最近の研究では昆虫には意識があるということが明らかになっているようです。
例えば昆虫に針を刺したとします。
その時の虫の脳を確認すると、寝てる状態か起きている状態かで別の反応をすることがわかってきたのです。
そうすると昆虫にもちゃんと意識があることになります。
ただしそれは私たちの「自意識」と同じものであるかどうかはまだわかりません。
合目的活動をする昆虫や学習をするといわれている動物の大半は、「意識」によって動いているとされています。
例えばハチやアリは秩序的活動を行っています。
「無意識」での活動は不可能だと言われています。
ダーウィンの研究で有名なミミズの研究があります。
晩年のダーウィンです👆
ダーウィンは生涯の中で1番研究を続けたのはミミズの研究です。
28歳の時から40年以上、亡くなるまでミミズの研究に没頭しました。
「ミミズには目も耳もないが、光も音も感じている。その証拠を集めてから本を書きたいんだ。ミミズを馬鹿にする学者が多いからね」
ダーウィンはピアノやファゴットの音を聞かせたりランプの光を当てたりしながらミミズをじっと観察したのです。
ミミズは何か考えているのか?
ダーウィンは一生懸命観察しました。
ヨーロッパのミミズは葉っぱを口でくわえて自分の巣の中に引きずり込む習性があります。
それは体が乾燥すると死んでしまうからです。
自分が掘った穴の入り口を落ち葉等で塞ぎ、湿度を確保するのです。
ダーウィンはミミズがどのように物を選んでいるか実験しました。
いろんな種類の葉を使って実験したところ50%以上の確率で葉っぱの細くなっているところから穴を塞いでいました。
例えば松の葉を入れるときは必ず2つの葉がつながっている根元の方から入れます。
騙そうとして松葉を2つに折ってみても必ず根元の方から入れるそうです。
つまりミミズは葉を識別しているのです。
ダーウィンはわざと葉っぱをギザギザに切って穴に引っかかるような形にして置いておきました。
ミミズはそれを持って穴に入ろうとしましたが、葉っぱのとんがったところが穴の両側に引っかかって入りません。
でミミズはどうしたか?
「悩んだ」のです。
であれこれやってみました。
そしてついに反対側を持って逆向きに入ったのです。
するとギザギザのあった方が穴に対して順行するすることで入れられることに「気がついた」のです。
これって人間でも同じですよね。
例えば小さな穴にものを入れたり取り出したりする時同じように試行錯誤しますよね。
そういうことをずっとダーウィンは繰り返しました。
そしてダーウィンはそれを「知性」と呼んでいます。
ある意味ミミズに対する尊敬の念が芽生えていますね。
一寸の虫にも五分の魂と言いますがそれは本当のことなんですね。
人間だけが意識を持っていて、他の生物は意識を持たないという考え。
または他の生物はすべて人間のためにある生物資源であるという考え方。
それらがいかに傲慢な考え方か、ダーウィン研究から汲み取ることができます。
ちなみにこれらのミミズ研究はダーウィン著『ミミズと土』として出版されております。