hayatouriの日記

はやとうり の独り言

大震災と人工透析   その3

昨日からの続きです。

 

避難所などの環境下では、自分が透析患者であることを言い出せずにいる患者が多かったことも一因となったようです。


震災の急性期を乗り越えた後の震災1週以降、同病院の役割は、透析条件の再設定、投薬内容の調整、食事内容の改善などを通じた「患者の体調を元に戻すこと」(木村氏)に移っています。
 
「透析医療の最終拠点病院の役割を果たすことができたと安堵している」とまとめた木村氏は、最後に今後の課題も挙げました。


1つは通信手段の整備。
 
震災直後の最大の問題は、インターネットや無線、電話などの通信手段が断たれたことでした。
 
中越地震でも活躍したMCA無線(Multi Channel Access System)は、バッテリーが1時間半で切れ、また基地局間の光回線が遮断されて通話不能に陥るという問題が発生しました。
 
今後は、こうした課題を克服するとともに、第二の連絡網の整備、たとえば衛星電話や、今回の大震災でも震災当日から活躍した通常の携帯メール網の整備などを検討していくべきと指摘しました。


2つ目は災害時透析拠点病院の整備の大切さです。
 
今後は宮城県内の総合病院7施設を核に、たとえ通信が遮断され孤立無援状態に陥ったとしても、透析医療を維持し続け、透析患者を受け入れていく体制作りを進めるべきと講演を締めくくっています。
 
透析に限らず何らかの持病があったりして、病院へ通院されている方も多いと思います。

 

震災直後は自らの命を守ることに全力を注ぐ必要がありますが、次の段階では守った命をどう維持するのかという課題が生まれます。

 

例えば在宅酸素療法をしている方など予備のボンベの確保や電源の確保等も考えておく必要があります。


慢性疾患や重い持病のある方などは薬の確保などその後の体調管理のことも頭に入れておく必要があります。


震災が起こったとき被災者を受け入れる病院がどういう状態であるのかも知っておく必要があると思います。


この木村氏の報告はそのことを知る1つの手がかりとなると思います。

 

日ごろから大地震に備えた準備を進めることが必要です。