皆さんは学生時代、もしくは自分の子供たちが学校に通っている時、「校則ってなに?」と思った事はありませんか?
もう大昔ですが、私が中学校に入学する時は男子は丸坊主にしなければなりませんでした。
理由は分かりませんが、大人たちが話しているのを聞くと私服に着替えた時でも、頭さえ見れば中学生だとわかるからだとか言っていました。
なので6年卒業して坊主頭にしましたが、なぜかその年から坊主頭でなくても良くなって大変嬉しい思いをしたことがあります。
しかし髪型点検は朝礼などで行われ、一人ずつ長さのチェックなどをされたものです。
女子はスカートの丈の長さのチェックなどもありました。
「学生らしさ」「清潔な身だしなみ」などが求められたようですが、教師のチェックが本当に嫌だった記憶があります。
学校の校則はいつの時代でも物議を呼びますが最近はいわゆる「ブラック校則」と呼ばれる事例が問題となっていました。
一例として「下着の色を指定し、かつ教師がそれを確認する」などの、誰がどう考えても必要性も合理性も見当たらない校則もありました。
昨年は「理不尽な校則」に対して「校則」というより、もはや人権侵害ではないかといった批判の声が多く上がるようになりました。
これに対して文部科学省も、必要かつ合理的な範囲を超えた校則が存在していないかどうかを確認するように教育委員会に求めました。
その結果今年3月に教師用の生徒指導に関するガイドブックにあたる「生徒指導提要」(平成22年3月作成)が約10年ぶりに改訂されることになりました。
平成22年の内容から大きく踏み込んで今の国民世論を反映するような形で改訂されようとしています。
その内容については後ほどご紹介したいと思いますが、私自身も驚くほど前進した内容になっています。
ではそもそも校則って何なのでしょう?
いろいろ調べてみましたが法律上ではっきりとした根拠が規定されていません。
なぜ学校は校則を制定し、子どもたちの自由を制約できるのでしょうか。
それは逆に、学校が校則を一切制定できないよりも、それぞれの学校の実情に応じて、その制度目的を達成する上で必要で合理的な校則を制定する権限があると考えるのが妥当でしょう。
では学校の目的とは何でしょうか?
つづく