皆さんは「子育て罰」という言葉をご存知でしたか?
実は私も新聞を読んでいて知りました。
学術用語「child penalty」から「子育て罰」という訳語を生んだのは社会福祉学者・桜井啓太氏です。
子育てをすることが、あたかも「罰」であるかのような、子育て世帯に厳しい今の政治や社会を表現して使われる言葉です。
確かに子育てをする事は、大変な喜びや感動を得ることも多いのですが、その反面様々な制約や困難に直面することも多いものです。
子育てをされた方の中には、ときにはそれこそ「しんどいなぁ」「つらいなぁ」と涙するような出来事もあったのではないでしょうか。
私ごとですが、まだまだ当時は26歳の未熟な親同士ですから、体験もしない様々なトラブルが子育て中に起こりました。
しかも子供たちは年子だったので保育園の送り迎えやら、常にバタバタと日々を過ごしていた記憶があります。
お互いに働いていましたので、子どもたちが二人病気になった時などはどちらが休めるのかピリピリとしていました。
最悪の時は、病気の子どもたちを保育所の知り合いのお母さんに預かっていただいたり、熱のある小さな子どもをバスケットに入れて仕事に連れて行ったこともあります。
幸い職場が病院だったので当直室に寝かせて仕事しながら見に行ったりしました。
外来終了後は小児科医師が診察してくれました。
ある時見に行ったら、バスケットが空になっていました。
えっ!
とあちこち探したら、看護師さんたちが抱っこして色々あやしてくれていたのです。
しかも一階にいたのに最後は三階ナースステーションにいました!
幸いにして何とか子育てできたのは周りの人たちの手助けがあればこそでした。
(今では考えられないことです!)
しかしその手助けがない親子たちも大勢います。
そういう「しんどさ」が「子育て罰」と表現されているのです。
それが日本の少子化につながっているという声も大きくなっています。
少子化と言いますが、実際はどうなっているのでしょうか?
それでは最新の統計を見てみましょう。
総務省は4月12日、昨年10月1日現在の人口推計を発表しました。
外国人を含む総人口は、前年の2021年10月より55万6千人減の1億2494万7千人でした。
12年連続の減少で約30年前の水準に戻っています。
2年ぶりに人口増に転じた東京をのぞく46道府県で軒並み減少になりました。
沖縄が減少したのは、日本に復帰した1972年以降で初めてです。
総人口の減少率は0・44%で、減少数、減少率ともに過去最大だった21年に次ぐ水準となりました。
日本人は75万人(0・61%)減の1億2203万1千人で、11年連続で減少幅が拡大。
外国人は19万4千人(7・1%)増の291万6千人となりました。
外国人の入国者数から出国者数を差し引いた社会増減は、19万1千人増で2年ぶりの増加に転じています。
つづく