昨日の続きです。
例えば、私が「お一人様」となってばったりと倒れたとします。
繰り返しますが、夫婦であっても2人同時に死ぬ事はありません。
必ず最後は「お一人様」ですので、自分のことだと思って読み進めていただきたいと思います。
これまで述べてきたように、医療や介護とつながっていない場合は、倒れる場所は概ね2つです。
家の中か外です。
ここでは、まず家の中を想定してみましょう。
私がわずかでも、生きておれば発見者は救急車を呼ぶことになるでしょう。
つまり倒れた私を最初に引き受けるのは、救急隊員ということになります。
まずは救急隊員の皆さんに私がリヴィング・ウィルに署名していることを知ってもらわなければなりません。
さて、どうすれば良いのでしょうか。
私も往診などでいろいろなお宅にお邪魔させていただきます。
高齢者の場合、肉親などの緊急連絡先を固定電話機の横に書いて貼り付けている人などは多く見かけました。
今回はそれだけではなく、自分が意識のない時に、いかなる医療を希望するかという、ある意味難しい伝達になります。
いくつかの方法があるようですが、その中の1つの方法をご紹介します。
冷蔵庫の中に「救急医療情報」を入れておけば良いのです。
え!冷蔵庫〰︎!
という声が聞こえそうですが、まずは続きを読んでください。
これはある人が思いついたアイディアではなく、既に自治体や消防署などで推奨されている方法ですので、知っていて損はないと思いますし、必ず決められた通りにやる必要があります。
救急医療情報とは、その名の通り救急時に医療側に伝えるべき情報です。
本人が自分で伝えるのが無理な場合は書面を残すしかありません。
そこで必要な情報を紙に記入します。
適当な容器に入れて冷蔵庫に保管しておき、それを知らせるマークやサインを救急隊の目に付きやすい場所や、冷蔵庫の扉に貼っておくというものです。
そうしておけば何かあったときに駆けつけてくれた救急隊員に高い確率で情報が伝わるそうです。
これに必要なものは、情報を記入する用紙と、それを入れておく筒状の入れ物です。
「救急医療情報キット」や「緊急医療情報キット」の名前で市販もされています。
試しに、アマゾンや楽天で調べてもらえれば、いかにも冷蔵庫の中でも目立つ真っ赤なデザインで自己主張をするキットを発見するすることができます。
現在、多くの自治体で、この「緊急医療情報キット」を推奨しています。
例えば、こんな使い方になります。
つづく