昨日の続きです。
さぁ、いよいよいざと言う時にやっておかなければならないことを考えましょう。
それこそ「死に方」についてです。
自分に死が近づいた時、多くの人々は「尊厳」を保ったまま亡くなりたいと思うでしょう。
ここに2つの言葉があります。
この2つは明確に区別されています。
安楽死は、当人の意思に基づいて医者が薬物の投与等の積極的な医療行為を代行して、死に至らしめる事
尊厳死は、延命処置の拒否もしくは中止と苦痛の低減を求めるのみで積極的に死を早めることをしない
とされています。
なので、安楽死が法的に自殺幇助とみなされるのに対し、尊厳死は自然死への道を開く行為と定義されているのです。
私は絶対的に安楽死が悪いかと言えば、そうとも言い切れないと思います。
倫理的にも難しい問題であることは間違いありません。
でも実際に海外まで行って安楽死を選択する日本人もいるのです。
私自身は現在のところ最低限尊厳死をしたいと思います。
皆さんはどうお思いになられますか?
いざ、その時になって、自分に意識がなくなった時、自分ならこうして欲しいという願いを準備しておかなければなりません。
確実で簡単な方法は、日本尊厳死協会に登録をしておくことです。
この団体は、現在公益財団法人として「リヴィング・ウィル」の登録管理事業を行っています。
リヴィング・ウィルとは「治る見込みがなく、死期が近いときの医療についての希望をあらかじめ書面に記しておくもの」です。
会員登録すれば、協会が用意した書式のリヴィング・ウィル(終末期、医療における事前指示書)を発行してくれます。
しかし、無料ではなく年会費が生じます。
会員になればすぐにリヴィング・ウィルをダウンロードできます。
日本尊厳死協会のホームページを貼り付けておきます。
↑クリック
興味のある方はぜひご覧になっておいてください。
ただ、この書類は、本人が自分の自由意志に基づいてまともな精神の状態で作成したということを二人の人に証明してもらわなければなりません。
仮にリヴィング・ウィルを作成したとして、それでも次の課題が生まれてきてしまいます。
私がリヴィング・ウィルを作っていることを、私のその時に関わる誰かにも知ってもらわねば意味がないということです。
例えば、私の母は94歳で亡くなりましたが、なくなる前には、緊急入院セットをいつも作っていました。
ご丁寧にバックの中に入っている品物を一覧表にして、バックを開ければすぐわかるところに入れておいてくれました。
いちいちバックから取り出さなくても良いようにです。
これはとても役立ちましたが、これと同じように自分がどのように「死んでいきたい」のかを誰かにわかるようにしておく必要があるのです。
つづく