昨日の続きです。
保険証が廃止されたら整骨院や鍼灸院で何が起こるのかを予想しています。
ここでは、一例としてスマホ使って患者さんのマイナンバーカードを読み取ることにします。
まず治療院側は自分の持っているスマホ等がマイナカード読み取りができる機種であるかどうかを確認する必要があります。
現在、厚生労働省のホームページには、膨大な数のスマートフォン、タブレットなどの読み取り可能機種が掲示されています。
そこで自分の持っているスマホが読み取り可能機種であると確認をします。
読み取り可能でなければ、可能な機種に変更しなければなりません。
次にマイナカード読み取りのためのアプリケーションをダウンロードする必要があります。
そのためには、例えばiPhone使用であれば自分自身のApple ID等の取得が必要となります。
次に、私自身が使用者である旨を登録をする必要があります。
この段階で事前に申し込んでおいて、返送された書類に記載されたユーザになるための様々なパスワードやIDナンバーをごちゃごちゃと設定しなければなりません。
これだけでも結構手がかかります。
現在、厚生労働省で公開されているだけでも23ページにも及ぶ「アプリの導入の仕方」というマニュアルがあります。
しかも、詳細部分はまだ発表になっていないのです。
とりあえず無事に読み取りアプリがダウンロードでき、使用できるようになったとします。
さぁ、患者さんが保険証と紐付いたナンバーカードを提出しました。
顔認証なのか、暗証番号を記入するのか選択しなければなりません。
ここが、まず第一の難関です。
私の知ってる高齢者の皆さんも、とりあえずマイナンバーカードは持っている人が多いです。
それはちょっと前のプレゼント給付金があったから作ったという人がほとんどです。
多くの高齢者は、持ち歩かずにマイナンバーカードを大事にしまっています。
役所で手続きをすれば、保険証と紐付ける手続きをほぼ同時に行っていますから、これらの方には基本的にいつかは、保険証の発行がされなくなります。
「今年は保険証が届かない!」なんていう問い合わせがたくさん出るのではないでしょうか
そして果たして暗証番号を覚えているでしょうか?
顔認証は感度良くできるでしょうか?
私はずいぶん多くの窓口トラブルがこの時点で発生すると思います。
マイナンバーカードの紛失、置き忘れなどいろいろ問題が発生するのは火を見るより明らかです。
でも、もう一度冷静に考えてみましょう。
マイナカードと保険証紐付けたために、様々な行政諸手続きが必要になりました。
そもそものシステム開発、役所や医療機関関係の機器導入や手続きに必要な書類発送等莫大な費用がかかり、これからも減る事は無いでしょう。
しかし問題解決の方法は簡単です。
「従来の保険証を継続して使用する」と決定すれば問題が解決します。
誰か国の中枢で、このことを考える人は1人もいないのでしょうか?
なんだかなぁって感じしません?
今回のブログにも長時間お付き合いいただきありがとうございました!