景気は一向に回復せず、格差が広がっています。
これまでもブログでご紹介したように親世代も収入が増えず、子どもたちへの仕送りもままならない状況があります。
日本政策金融公庫の2019年度「教育費負担の実態調査結果」によると、大学卒業までの教育費用は国公立で平均4,994,000円、私立大学文系で平均7,170,000円、私立大学理系で平均8,217,000円となっています。
今学生たちは学費と生活費を自ら稼ぎ、奨学金に頼らなければ、大学に通えない状況になっています。
仮に月8万円の奨学金を借りたら、年間約100万円。大学卒業までに、借金が400万円にまで膨れ上がります。
大卒でいきなり借金400万円ですよ。
奨学金も返済期限が過ぎると延滞金が発生します。
そして借り入れした本人と保証人宛に、日本学生支援機構(もしくは債権回収代行会社)から、書面か電話で返済の督促が来ます。
延滞金については、条件により異なるようですが延滞している割賦金に対して1.5~10.0%の延滞金が加算されるように奨学金についても同じように、返済期限が過ぎると延滞金が発生します。
恐ろしい話です。
ネット情報などを見ると学生生活も貧困になった結果、水商売や風俗の仕事をはじめる女子学生も多くなっているようです。
手っ取り早くお金が稼げると思うのでしょう。
しかし本当に水商売などにはまり込むと、毎日出勤しなければならないとかの条件があり学校に行くことが難しくなったりします。
そこで今色々と話題になっているのが「パパ活」というものです。
お金を出してくれる男性とデートをする。
初めて顔を合わす「初回顔合わせ」の相場は、5,000円~10,000円ほど。
2回目以降の相場は10,000円以上とか
具体的には、食事のみの場合は10,000円~30,000円
どこかに出かけたり買い物をしたりするデートの場合は20,000円~30,000円
「何をするか」「何時間か」などによって金額は異なり、相手の男性の経済レベル、実際の稼働日数や拘束時間によっても変動するようです。
ネット情報ではうまく立ち回って、「太パパ」「固定パパ」をつかみお金を稼いでいる女の子の体験談などが出ています。
しかし
そもそもお金を出す男性が本当は何を考えているのかわからないのです。
冷静に考えれば、犯罪や裏の社会の入り口スレスレを歩くことになります。
パパ活をする男性側の経歴や職歴は嘘が多く、女性の側から見れば最初はwin winの関係で始めたと思った「パパ活」が、実際は女性が一方的に被害や損害を被ることが多いのです。
また「パパ活」は売買春の隠れ蓑になっています。
最初に学生の経済的状況に触れておきましたが
教育費についてフィンランドの例をあげておきます。
フィンランドの教育の大きな特徴は、修学前から大学院まで学費がかかりません。
学費のほか、給食費や文房具代等も支給されます。
親の就労状況を問わず、0歳から保育園に通うことができます。
これはすべての子どもに保育施設を24時間確保することが自治体の義務とされているためです。
24時間!
さすがに24時間、夜中まで必要ないだろうと思われる方もいるか分かりません。
実は私も子供達が小さい頃保育所運営に関わりました。
名古屋市にある夜間保育園を見学に行きました。
夜の繁華街の近くにある園ですから、おそらく水商売やそれに関わる方々の子供さんが多いのかなと想像していました。
違いました。
夜間業務のある医師や看護師、芸術家、演奏家など多様な職種の人たちの子供がいました。
しかもまるでどっかのおうちそのもののようにリラックスできてアットホームな雰囲気で子供たちは夜寝るまでのびのびと過ごしていました。
そう考えれば24時間の保育施設の確保はとてもありがたいものです。
これは一例ですが、世界各国では教育の無償化を進めているところが結構あります。
👆クリック
人こそ国の宝です。
わが国の未来は若い人たちが作って行きます。
そんな若者が「パパ活」しないと学校に行けない、暮らしていけないとはあまりに情けないと思いませんか。
若い人たちを守ることができない国はこれからもその将来が危ういものになっていくのではないでしょうか。