hayatouriの日記

はやとうり の独り言

中国とアメリカについて考える  その2

昨日からの続きです。

 

彼にもこれは理由が分かりませんでした。


アメリカは死亡統計を州ごとに把握していて、連邦政府が持っていないのか。

 

それに近いような何か理由があるのか、あるいはWHOのデータそのものを軽視していて報告する人がいないのか。

 

とにかく死亡者ゼロになっていたのです。


どう考えても死亡者ゼロのはずはありません。


彼はこの2つの統計を見ていて感じたのです。


「この2つの国は変わっている、少し違う」と


この2つの国だけが全体と全く違う数値を出しているのはどうしてだろう?


彼はこの謎について考えました。


アメリカも中国のとにかく巨大な国です。


どれだけ巨大かといえば、中国は少数民族を含め60程度の民族や非常にたくさんの異質のコミュニティーや「小国」を抱えています。


アメリカもその社会構成をよく見ると全く同じです。


例えば韓国・メキシコ・ブラジル等々出身地の違う人たちや多民族がコミュニティーを独自で形成しています。

 

そのうえ州ごとに様々な制度や法律が異なります。


国連とアメリカは仲が良くないですが、その理由がよくわかります。


つまりアメリカ自体が1つの国連ともいえます。


それが実際の国連組織を見ていると「ノロノロ何をやっているんだ」というような感情を持つのです。


また同時に中国やアメリカの国家の統治の仕方が分かります。


つまり自分の傘下にある多数多様なコミュニティーに対して「普遍的な原理」を徹底的に押し付けないと政府として権力の維持は不可能となります。


そのやり方がそのまま世界各国他の国に対しても出るのが中国とアメリカのやり方なのです。


つまり中華人民共和国という国家を成立・維持していくために「社会主義中国共産党」が中国人民に必要不可欠な「普遍的な原理」として作用・浸透させる必要があったのです。


一方アメリカ合衆国にとっては、国家を成立・維持していくために「自由と民主主義」を必要不可欠な「普遍的な原理」としてアメリカ国民に作用・浸透させる必要があったのです。


このように2つの大国は主義主張は全く異なるものですが、その統治システムはよく似通っているといえます。


この2つの大国は世界のどの国に対してもこの「普遍的な原理」を用いて対応しようとしています。


もちろんその背景には強大な軍事力があるのは間違いありませんが、それだけでは人々の心は動きません。


ハードが軍事力だとすれば、ソフトの面での対応は実は違うようでよく似ている2つの巨大国家なのです。


たった1つの統計資料からこれらのことを想起できることは非常に興味深いことだと感じます。