hayatouriの日記

はやとうり の独り言

防衛予算に異議あり! なんとこんな人も! その1

 

日本の防衛予算が膨らみ続けようとしています。

 

来年度から5年間の防衛費を、従来の1.5倍にあたる43兆円に増やす計画を政府が決定しました。

 

そればかりか、これまで政府が主張していた「専守防衛」の姿勢を大きく変え、「敵基地攻撃能力」まで保持すると言い始めました。 

 

(現在、政府は、敵基地攻撃能力を反撃能力と言い換えたりしています)

 

これはわが国の防衛方針の大転換を意味します。

 

「ロシアのウクライナへの侵略を見たときに、日本も抵抗する手段を持たなければ!」というようなご意見もあるでしょう。

 

しかし「先手必勝」の格言もありますが、こと、国同士の争いになった時、相手がどのような行動をとったときに「敵基地攻撃」が可能になるのかは、今行われている国会でも全く明らかになっていません。

 

そればかりか政府は答弁の中で「それを言ってしまうと、防衛上問題があるので答弁は差し控えさせていただきます」と雲をつかむような珍答弁が質問に対して続発しています。

 

一方、歴史的な増額を自衛隊の関係者は歓迎してるかと思いきや、そうでもないのです。

 

海上自衛隊自衛艦隊司令官の香田洋二さんは「身の丈を超えている」と発言しています。

 

香田さんは1949年生まれで、72年防衛大学校卒業、海上自衛隊に入隊します。

 

退官後ハーバード大学上席フェローなどを歴任しています。

 

近刊に『防衛省に告ぐ―元自衛隊現場トップが明かす防衛行政の失態』があります。

 

昨年の朝日新聞、12月23日付にてインタビュー記事がありますので、それをもとに香田さんの主張を取り上げてみたいと思います。

 

今回の5年で整備する防衛力の内容と総額についてこう語っています。

 

「今回の計画からは、自衛隊の現場の匂いがしません。

本当に日本を守るために、現場が最も必要で有効なものを積み上げたものだろうか?

言い方は極端ですが、43兆円と言う砂糖の山に群がるアリみたいになっているんじゃないでしょうか」

 

もともと香田さんは現役時代、防衛費が足りないと主張してきた立場です。

 

香田さんは10年間ほど予算も担当しましたが、GDP比1%と言う枠に抑えられ必要な艦船や航空機を揃えると、とても弾薬まで十分に買えない経験をしていました。

 

老朽化する隊舎の耐震工事さえ目をつぶらざるをえませんでした。

 

台湾情勢、北朝鮮のミサイル、発射、ロシアのウクライナ侵攻という事態です。

 

弾薬など継戦能力の大幅な拡充や他国に遅れないための装備品の開発・調達には相当のお金が必要だとの立場をとってきました。

 

その香田さんが「身の丈を超えている」と警鐘を鳴らしているのです。

 

一体どういうわけなのでしょうか?

 

つづく