昨日のブログで、トルコの地震のことをに少し触れましたので、今回はトルコについて書いてみたいと思います。
とはいっても、私がトルコに行ったわけでは無いのです。
さて、地理的に見てみますとトルコのイスタンブールは、アジアとヨーロッパを分かつ、ボスポラス海峡の両岸にまたがっています。
世界で最も美しい都の1つと言われています。
ずいぶん以前にイスタンブールでの出来事の話を何かの本で読んだことがありました。
それをご紹介したいと思います。
ある日本人女性がかなりくたびれたジーパンにTシャツのいでたちで重そうなリュックサックを背負って旅行していたそうです。
どうやらハネムーンの予定で4週間も休暇をとっていたようですが、結婚式直前に婚約解消の運びとなったようです。
破談そのものには、未練は一切ないし、せっかく休みを取ったのだから、キャンセルせずに心と体の立て直しを図るために旅行に来たのです。
妙齢の女性の一人旅。
近寄ってくる男はどれもこれもろくな奴ではありません。
大体は「ベトナム人か」と言いより、明らかに蔑み(さげすみ)と好色の入り混じった眼差しを向けてくるのです。
日本人と知った途端に豹変します。
金を持っているだろうと思うのか卑屈になるようです。
「あーいやだいやだ」と思いながらプラハやブダペストを通り過ぎ、とうとうイスタンブールまでやってきました。
タクシーを拾って、駅の案内所で斡旋してもらった旅館名を告げると、やっぱり運転手も「お客さんベトナムかい?」でした。
なぜベトナムという国の名が出るのかよくわかりませんが。
ところが、これまで聞き飽きたこのお馴染みのセリフを言った運転手の声には、蔑みの感じはありませんでした。
そうここは既にアジアなのです。
彼女が日本人だと知った運転手は、愛嬌のある笑顔で街の名所旧跡を見て回れとずいぶんお勧めしてくれます。
しかしこの女性は急いでホテルに行きたかったのでかなり強い調子で言い切りました。
「急いでいるの。早くホテルに行ってちょうだい!」
運転手は「おお、それを早く言ってくださればよかったのに」とあっけなく、しかも快くそれを引き受けてくれました。
車はホテルに横付けされ、料金を払おうとすると・・・
つづく