以前、京都の居酒屋に入りました。
そのお店には日本酒がいろいろあって、オススメを聞いてその冷酒を一合お願いしました。
その直後にフロアリーダーが、「○✖️ただいま山になりました!」フロアに大きな声で伝えます。
「ヤマ?」
後でわかったことですが、居酒屋さんなどでしばしば使われるこの「ヤマ」とは「品切れ」という意味に使われるそうです。
そういえば確かに一升瓶の最後のお酒をいただいたと思います。
できれば栓を抜きたてがやっぱり1番おいしいですよね。
ちょっと話は変わりますが、居酒屋さんに行くとよくある「今日のお勧め」のホワイトボードがありますよね。
それ見ながら目当ての品物をお願いすると、「あ〜それはもう出てしまってないんですぅ〜」というような事はありませんか?
こちらはニコニコ笑って「あそうですか?😀」なんて言いますけど、結構がっかりするもんなんですよね。
なくなればすぐに消していただきたいと思います。
このように隠語は様々な業界に浸透しています。
例えば・・・
高級感が売り物の百貨店です。
店員同士の会話がお客さんに聞かれても違和感がないように用語や隠語が工夫されていると言われています。
百貨店は売り場の雰囲気や店員の動作などに高級感を醸し出しています。
売り場フロアでは、店員どうしのちょっとした会話でもお客さんの耳に入りやすくなってしまいますね。
しかもお客さんはそれなりの方々ばかりです。
聞かれたくなかったり、不愉快な思いをさせたりしないための用語・隠語が工夫されているようです。
高級感ある百貨店の中で従業員がもしトイレに行きたくなったら、お互いにどのようなコミニケーションをとるでしょうか?
あからさまに「トイレに行ってきます」というのは、売り場の雰囲気を壊したりお客さんの気分を害したりしますよね。
独自の隠語を使って悟られないようにしているといいます。
某私鉄系の百貨店で勤務した経験者は語ります。
「百貨店業界に共通の用語はほとんど無く、系列ごとに違うようです。
たとえばトイレのことを、関東で大手の老舗百貨店では『遠方』といいますし、関西の私鉄系百貨店では『紫』といいます。」
トイレがなぜ「遠方」なのかは語感からなんとなく分かりますが、一方はなんで「紫」なんだろうと疑問が当然生じますね。
しかしそれは本当にわからなくて「昔からそうなっているとしか言えない」のが現状だそうです。
ちなみにこの私鉄系百貨店では、ほかの隠語も色で表すようです。
お昼休みは「白」、休憩は「緑」だそうです。
つづく