昨日の続きです。
このシリーズも、とうとう第9回になってしまいました。
皆さんにもお馴染みの警察関係の隠語をご紹介しています。
いろいろドラマなどでなじみのある言葉も出てきているのではないでしょうか?
さて、引き続きご紹介いたします。
特捜官(とくそうかん)
特別捜査官。
高度化するサイバー犯罪や、財務に関する知識が必要な知能犯罪などに対処する専門人材。
システムエンジニア、監査法人の公認会計士など、一定の資格や民間での経験を持つ人などが各地の警察で採用されている。
任同(にんどう)
任意同行。
警察などの捜査機関が、事件関係者に協力を求めて任意で事情を聴くこと。
ハム
公安警察のこと。「公」の字が「ハム」に見えることから。
警視庁公安部や各都道府県警の警備部公安課、外事課などを指す。
PB(ピービー)
交番(Police Box)のこと。
交番は箱形が多いことから「ハコ」と呼ばれることも。
フダ
政治家では「フダ」と言えば票のことですが、ここでは違います。
逮捕状のことです。
「切符」と呼ぶことも。
前足・後足(まえあし・あとあし)
犯人が事件現場に来るまでの足取りを「前足」、事件後の逃走経路を「後足」と呼ぶ。
マトリ
厚生労働省の各地方厚生局にある麻薬取締部のこと。
覚醒剤や大麻などの薬物事件の捜査にあたる。
マトリや警察が押収した薬物は、容疑者が起訴されると検察庁に送られる。
マル被(まるひ)
被疑者(容疑者)のこと。
同様の言い方に、マル害(被害者)、マル目(目撃者)、マル対(要警護対象者、捜査対象者)などがある。
面割り(めんわり)
特定の人物を割り出すこと。
容疑者を特定する際、事件の被害者や目撃者らに複数の人物の写真を見せて、その中から選んでもらう。
モサ
スリ、スリ容疑者のこと。
腕のあるスリ容疑者を捕まえることができる刑事は猛者だ、という意味から、スリ担当の捜査員を指すこともある。
モン
指紋のこと。
指紋は「万人不同」「終生不変」(個人で異なり、一生変わらない)とされ、DNAとともに証拠の王様と呼ばれている。
臨場(りんじょう)
事件発生直後の初動捜査に当たるため現場に赴くこと。
ざっとこんな感じでご紹介しましたが、まだ他にもご存知の方があると思います。
例えば『恐喝』を「揚げる」という意味から『フライパン』。
『レンコン』は、回転式拳銃の弾倉に似ていることから拳銃の隠語。
『ソーメン』は食べる時の「すくう」動作から『逮捕』の隠語。
『無銭飲食』の「無銭」を「無線」に言い換えて『ラジオ<警察用語>』
『豆泥棒』(婦女暴行犯)
などなどがあるそうです。
今回かなり長々と業界隠語を調べてきましたが、やはり面白いものですね。
ちなみに私は以前隣の席でずいぶん飲み食いをしているある男性が、支払いになるとまさに「ラジオ」だったところに立ち会ってしまいました。
隠語は面白いと思いましたが、警察隠語を使われる側にはつくづくなりたくないと思いますね。