先日、私にとってショッキングなニュースが流れていました。
ご存知の方もいらっしゃるでしょう。
2月12日に配信されたニュースです。
「オランダのドリス・ファン・アフト元首相が夫人と自宅で手を握り、安楽死によって生涯を閉じた」とのニュースです。
ニュースの内容を紹介します。
ファン・アフト氏は左派志向のカトリック信者だ。
同氏が晩年に設立した研究所「権利フォーラム(The Rights Forum)」のヘラルト・ジョンクマン所長は「ファン・アフト夫婦は共に病気を抱えていて、片方を置いたまま離れることができなかった」と2人で安楽死を選択した背景を説明した。
ファン・アフト氏は2019年脳卒中で倒れてから、元の健康を取り戻すことができなかった。
結局70年間ともに人生を歩み、「私の女性」と呼んできた夫人と最期を一緒に迎えた。
私的には「本当にこれで良かったのだろうか?」という気持ちです。
皆さんはどうお考えになりますか?
去年、8月のブログの中で「死に方がわからない」というブログを書きました。
その中では「尊厳死」と「安楽死」の違いについていろいろ考えた経過がありました。
今回、この報道きっかけにもう一度「安楽死」について考えてみようと思います。
オランダでは2002年から安楽死および助力自殺を許容しています。
ただし、後ほど詳しく調べてみたいと思いますが、耐えられない苦痛、救済の可能性なし、死に対する長年の独立的な希望など6種類の条件に該当しなければなりません。
2022年オランダで安楽死を選んだ人は合計8720人となっています。
(1年で約9000人近くが安楽死を選んでいるのです!)
全体死亡者の5.1%に達しているのです。
同伴安楽死は2020年26人(13組)、2021年32人(16組)、2022年には58人(29組)となりました。
オランダ安楽死専門センター(Expertisecentrum Euthanasie)のエルケ・スワート広報担当は「同伴安楽死の要請が増加しているが依然として少ない」とし「2人が同時に治療に対する見込みがなく、耐えられない苦痛を味わっていて、共に安楽死を願う可能性は非常に少ない」と述べています。
さて、次回は、オランダが安楽死を認めていく歴史的な背景を追いかけてみたいと思います。
つづく